「ぐずぐず」にいら立ちマックスか 公明党からも「岸田首相では総選挙を戦いたくない」との声が漏れてきた

国内 政治

  • ブックマーク

公明党の落胆

 むろん異次元の少子化対策を打ち出したところで合計特殊出生率が急に改善することはないだろうが、事態を改善できていないという印象を強めたようにも見える。

「国民の生活や福祉に配慮した政策を重要視する公明党としては、東京の数字は象徴的で受け入れ難い内容だったことでしょう。さらに、ここ最近では、横浜市や青森県、長野県の自民党地方組織から公然と首相への退陣要求が出てきています。身内からのこういった厳しい声は政権運営にかなりダメージを与えるもので、官邸はこれが公明党にも拡大していかないかも含め、かなり警戒していますね」(同)

 案の定、公明党の山口那津男代表は6月9日に那覇市内で街頭演説をした際に、「自民が具体策を出さずぐずぐずし、補選、知事選と負け続けた。国民の政治不信の強さを表している」と真っ向から批判した。

「ぐずぐず」というフレーズに不満の強さが象徴されていると言えるだろう。

 2009年、麻生政権末期に支持率が低迷した際にも、公明党から不満やいら立ちの声が上がっていることは伝えられていた。が、「自民党にはもっとしっかりしてほしい」等、「苦言」のレベルが大半で、ここまでストレートな表現は見当たらない。支持率がヒトケタを記録した麻生政権に対する物言いよりも厳しい批判である点は注目に値する。

 岸田首相に一刻も早く退陣してもらい、新たな首相・総裁の登場を公明・学会が望んでいるのは間違いなさそうだ。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。