「学歴詐称疑惑」と「二重国籍」どちらの傷が深い? 「蓮舫氏の問題は一区切りついている」「小池氏の方が痛手」

国内 政治

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 立憲民主党の参議院議員・蓮舫氏(56)が、7月の東京都知事選への出馬を表明。小池百合子都知事(71)も蓮舫氏も過去に世間を騒がせたスキャンダルを抱えているが、どちらの方が選挙選にとって痛手なのか――。【前後編の後編】

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 選挙といえば、スキャンダル暴露が付き物。まして全国注目の都知事選となれば尚更だが、今選挙ではそれが既に表に現れている。

 小池都知事の「学歴詐称」疑惑と、蓮舫議員の「二重国籍」問題だ。

 いわば、脛に傷持つ両名だが、一体、どちらが選挙戦での“痛手”となるのか。

「それは学歴詐称の方でしょうね」

 と述べるのは、政治ジャーナリストの青山和弘氏。

 蓮舫氏の二重国籍問題とは、彼女が17歳で日本国籍を取得した際、父の祖国・台湾の国籍を抜かずにそのまま放置していた一件だ。

「蓮舫議員が民進党の代表当時に指摘された、今から8年ほど前の話題です。彼女の認識の甘さは露呈しましたが、その後、台湾籍を正式に離脱して決着しています」

 既に一区切りがついた問題だというのである。

「小池さんにとって心強いのは…」

 一方、小池都知事の学歴詐称疑惑については、30年以上も断続的に証言が出続け、この4月にも元側近・小島敏郎氏によって新たな告発が行われたばかり。

「生々しさがありますよね。また小島さんはもし小池都知事が『カイロ大学卒業』との経歴を選挙公報に記したら刑事告訴すると言っている。現在進行形の話になるので、ボディーブローのように効いてくる可能性はあると思います」(同)

 とはいえ、この疑惑が選挙の趨勢を決める要素になるかどうかといえば、その可能性は低い。

 前出の都政担当デスクによれば、

「小池さんにとって心強いのは、当のカイロ大学が『卒業』を認めていること。この事実がある以上、証言がどれほどあっても決定打にはなりえない。それが分かっていますから選挙公報にも変わらず記すでしょうし、何を聞かれても“大学が認めています”“それ以上のことがありますか”で終わってしまう」

「都民の多くは怒りを覚えづらい」

 小池都知事を批判し、都の関連団体を追われた都庁OBの澤章氏に聞いても、

「メディアでこそ話題になっていますが、都民の税金を流用したとか、公用車を私用で使ったなどの話ではない。都民の多くは怒りを覚えづらく、それほど関心は広がっていないのではないでしょうか」

 実際、選挙戦でも両陣営は互いのスキャンダルには深入りしない構え。

 お互いに“かすり傷”程度で終わりそうというわけなのだ。

 前編では、現職有利との下馬評を蓮舫氏が覆す“条件”について報じている。

週刊新潮 2024年6月13日号掲載

特集「たぬきときつねの化かし合い 『小池百合子』VS.『蓮舫』都知事選“5つの争点”」より

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