ドリカム中村が明かす35年の軌跡 「300曲あるとすれば290曲は聴かれていない。トップ10の曲でドリカムは成り立っている」
ドリカムの日も
織り姫と彦星が出会う夢を叶える日ということから、日本記念日協会によって認定されている「ドリカムの日」=7月7日。吉田の出身地、北海道池田町では6日の前夜祭と合わせスペシャルイベントが開催される。
ドリカムミニライヴはもちろん、今年の日本アカデミー賞協会特別賞(特殊美術造形)を受賞した造形作家、村瀬継蔵さんが監督した「カミノフデ ~怪獣たちのいる島~」(主題歌:DREAMS COME TRUE「Kaiju」)、堤幸彦監督最新作「Page30」(音楽監督:中村正人)のプレミア上映会、ドリカムディスコ、ドリカムのライヴ衣装を手掛ける丸山敬太のブランド「KEITA MARUYAMA」の30周年とコラボした展示衣装巡りなどが予定される盛りだくさんのイベントだ。
「池田町のワイン城50周年と合わせてのイベント。池田町も懐深く協力してくれた官民連携によるイベントで、地方創生というとオーバーかもしれないけれど、せめて吉田が生まれ育った町で我々がお返しできるとしたらこういうこと」とイベントに中村も腕を撫す。
夢は持てばかなう
35年という長い時間の中で紡がれてきた名曲の数々。あえて中村が頭に描く「この曲」を聞くと、
「やっぱり、最初に地下鉄で吉田が歌った『週に1度の恋人』と『うれしはずかし朝帰り』かな」
と、ほぼ時間を置かずに答えが返ってきた。その衝撃を受けてから、自分たちの夢を形にし、実現してきた。
「今、夢を持とうというと、持つことが恥ずかしいとか夢でなく目標を持とうとか、昨今言われる風潮がありますよね。 それは全て正しいと思うし、否定しないけど、夢を見ることをディスってしまっては、それこそ夢も希望もないですよ」ときっぱり。
「もちろん夢を実現させるには努力が必要だけど、夢は持つだけで素晴らしい、と、デビュー前にとある先輩に教わりました。どんな大きな夢でも、夢を見ることを遠慮してはダメ。夢はかなわないと自信満々に言う人は、自信満々に言うから、『夢がかなわない』という夢がかなっちゃうんです。だから僕は『戦争のない世界なんてかなわない』とは思わない。もちろん生物だから生きるための競争はあるにしても、殺し合うことなどなくなるという夢は信じています。これからも大いに夢を見ますよ」
先日の米ニューヨーク行きで、「観劇した舞台で、日本や東京へ行ったというせりふがある種のブランドとしてとらえられていたように、今、日本やJAPANのブランド化を強烈に感じます。今、日本にとってはチャンス。夢を見ていきましょう」。夢を見続ける中村が、吉田とともに繰り広げるライヴで、我々もまた夢を見続けることができそうだ。
[5/5ページ]