「役員ではないと」ウソを言って自身で株を買い5000万円の利益 昨年最も話題になった東証上場IT企業のインサイダー

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約5000万円の利益

「堀内被告は特捜部の調べに対し、インサイダー情報の重要部分については知らなかったと供述しているようです。株式を購入した際に使っている証券会社から“(同社の)役員ではないのか?”とのストレートな質問を受けたとされますが、本人はこれを否認して購入できたようです。その後に同社が工場新設の情報を正式にリリースした後、株価は急上昇し、堀内被告は信用取引で買った株を売却して約5000万円の利益を得たということでした」(先のデスク)

 当然のことながら、証券取引等監視委員会はまさに目を皿のようにして株価の動きを注視しているとされる。

「IR担当者や経営陣が自社の株式を買うことができないということはないようですが、今回の事案は重要事実が開示されるタイミングでもあり、購入禁止期間中の売買であることは間違いないでしょう。これまで様々なインサイダー事件を見てきましたが、本人の口座での高額の購入はなかなか大胆ですね」(同)

余罪の追及も

「心理的な面もあってか、自分以外の名義を使うことが多いですね。経産省の次官候補のインサイダー事件では妻の口座が使われていましたし、旧ドンキホーテ社長の場合は知人に値上がりの可能性を伝えて株を購入させて売り抜けさせていました。まぁ自分以外に買わせても、“怪しい動き”自体は証券会社や捜査当局には筒抜けだと思っていた方がよいとは思いますが。本件では、本人が重要事実を知り得る立場ではないと否認してはいるものの、“事実を知っていたIR担当自身が株式を購入後に売り抜けて数千万円の利益を得る”というのは稀なケースだと思います」(同)

 捜査関係者によれば、余罪の追及も指摘されているという。

デイリー新潮編集部

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