「鬼レンチャン」達成で話題! ものまね芸人“ハリウリサ”が明かす「浜ちゃんものまね」誕生秘話と、「LGBTQ」であることをカミングアウトした理由

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「私が母のバーターみたいになっていて…」

「隠していたわけではないのですが、オープンにしてもものまね芸人としてはかえってみんなを混乱させてしまうのかもしれないと思って、公表することは控えていたんです。ですが、ものまねだけではなく、歌を歌っていくならメッセージとして意味があるのではないかって。笑いにはならなくても、理解につながってくれたらうれしいです。今はオープンにして良かったって思います」

 実際、オリジナルソング「ヴィルマ」の反響は大きい。

 ものまね芸人としてだけではなく、配信がスタートしたことで、歌手としての第一歩を踏み出した。性をテーマに扱う番組や講演などのオファーも増えているという。

「今は、一番やりたいことをやれています」

 そう胸を張って笑う。

「自分から話しかけることは得意ではないのですが、昔から人前で何かをやることへの自信はあったと思います。歌手として紅白歌合戦にも出場したいし、アポロシアターなど世界的な場所で歌っていきたいです。もちろん、浜田さんのものまねもし続けます。今の私があるのは、浜田さんのおかげですから。ただ……母は浜田さんのものまねに反対しているので、今もその話になるとたまにケンカをするんです。浜田さんには、母が嫌がっていることを知られたくないですけど(笑)」

「千鳥の鬼レンチャン」で獲得した賞金100万円で、念願だった故郷・フィリピンへ、母と父を連れて行った。そのときの様子を聞くと、ハリウさんは楽しそうに振り返る。

「現地で出会った日本人の方がたまたま放送を見たそうで、母の名前は覚えているのに、私の名前は覚えていない。私がヴィルマのバーターみたいになっていて。それに父は父で、自分にも歌を作ってくれって言い始めていて(笑)」

 家族の話をし始めると止まらない。「ヴィルマ」は、たくさんの人に届くに違いない。この物語には、きっと第二章があるはずだから。

我妻 弘崇(あづま ひろたか)
フリーライター。1980年生まれ。日本大学文理学部国文学科在学中に、東京NSC5期生として芸人活動を開始。約2年間の芸人活動ののち大学を中退し、いくつかの編集プロダクションを経てフリーライターに。現在は、雑誌・WEB媒体等で幅広い執筆活動を展開。著書に『お金のミライは僕たちが決める』『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ』(ともに星海社)など。

デイリー新潮編集部

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