「ブサイクだから歌手は厳しいんじゃない?」と言われたことも…“浜ちゃん”ものまね芸人が、悲願のデビュー曲で歌った「フィリピン人母」への思い

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先輩芸人から「もっと焦った方がいい」

 ホリプロコムと言えば、誰もが知る大手芸能プロダクションだろう。当然、父も母も喜んだ。母への苦手意識も薄れていった。

「当初、母は芸能界に進むことを反対していたのですが、有名なプロダクションだと分かると、“頑張ってよかったね”って声を掛けてくれました。ただ……、アドバイスをもらったんですけど、“色気を出した方がいい”と言われて。母が想像している芸能界は違ったんでしょうね(笑)」

 ホリプロコムに所属したことで、当初はすぐにテレビに出ることができると高をくくっていたと打ち明ける。しかし、現実はそんなに甘くはなかった。4年経ってもテレビに出ることはできなかった。

「事務所の先輩であるホリさんから、“もっと焦った方がいい”と言われ、めちゃくちゃ反省しました。悔しくて、ホリさんの前で号泣してしまって。それからは一つひとつのオーディションをより大事にするようになったんです」

 そして、ハリウさんはダウンタウン・浜田雅功のものまねによって、その存在を知られるようになるのだが、実は2年前の時点でネタのレパートリーにはあったと明かす。なぜ、やらなかったのか。そこには、ものまねの面白さと難しさがあった――。

後編】では、「鬼レンチャン」達成で話題を集めるものまね芸人“ハリウリサ”が、「浜ちゃんものまね」誕生秘話と、自らが「LGBTQ」であることをカミングアウトした理由について明かす。

我妻 弘崇(あづま ひろたか)
フリーライター。1980年生まれ。日本大学文理学部国文学科在学中に、東京NSC5期生として芸人活動を開始。約2年間の芸人活動ののち大学を中退し、いくつかの編集プロダクションを経てフリーライターに。現在は、雑誌・WEB媒体等で幅広い執筆活動を展開。著書に『お金のミライは僕たちが決める』『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ』(ともに星海社)など。

デイリー新潮編集部

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