「台湾は中国の一部」という主張に、どう反論すればよいか――国際政治学者が考えた「模範解答」

国際 中国

  • ブックマーク

 台湾の新しい総統に民進党の頼清徳氏が就任した。就任演説では、対中国関係について現状維持を強調しながらも、台湾と中国は互いに隷属しないと述べ、「台湾は中国の一部だ」とする中国の主張を否定した。

 JICA(国際協力機構)特別顧問で、国連での外交実務経験もある国際政治学者の北岡伸一氏は、数度にわたり台湾を訪問し、李登輝元総統(在任1988~2000年)とも親しく語り合った。

 氏は新著『覇権なき時代の世界地図』(新潮選書)の中で、「台湾は中国の一部」というような主張は、「決して自明ではない」と説く。...

つづきを読む