「日ごとに自公維連立が現実味」 岸田総理にとっても“渡りに船”の理由とは

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維新の連立入りは“渡りに船”?

 維新が自民党に垂らす“蜘蛛(くも)の糸”。その狙いとは。

 別の維新関係者の解説。

「ウチは4月の衆院3補選で、東京15区と長崎3区で立憲に惨敗した。もはや次の衆院選で野党第1党を狙えるような勢いはありません。馬場代表も、早期の与党入りで生き残りを図る考えに舵を切っている」

 そのシナリオについては、

「次の衆院選後が現実的ですが、選挙が来年になるなら前倒しもあり得る。来年開催予定の大阪・関西万博は大赤字が確実で、最後は政府にその補填をお願いすることになるでしょう。年内に連立入りして馬場さんが万博担当大臣になれば、来年度予算で万博に目いっぱい資金を突っ込めますから」

 維新の連立入りは岸田総理には“渡りに船”という。

 与党幹部が後を引き取る。

「このままなら総理は9月の総裁選でクビ。ただ、維新を引き入れれば、主に都市部で自民党候補の票を奪っている維新候補の擁立がなくなり“岸田おろし”を避けられるとの計算です」

 それは公明党も同様で、

「創価学会にとって聖地の大阪では、維新に四つの小選挙区が奪われそう。維新がそこに候補者を立てないと約束するなら、連立入りは大歓迎だよ」(公明関係者)

 党利党略の裏交渉は、改革を掲げる維新も同じ――。

週刊新潮 2024年6月6日号掲載

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