まだ終わらない水原一平「違法賭博事件」 疑惑の元同僚・フレッチャーはどこまで真実を語るか

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「ショーヘイ」ではなく「Victim A」

 ドジャース・大谷翔平(29)の元通訳で、銀行詐欺などの罪に問われている水原一平被告(39)が5日(日本時間、以下同)、2度目の審理のため、カリフォルニア州連邦地裁に出廷し、銀行詐欺と虚偽の納税申告の罪を認めた。

「法廷で水原被告は大谷のことを『ショーヘイ』とは呼ばず、『Victim A』(被害者のAさん)と呼んでいました。名前を出さなかったのは、検察と弁護側の申し合わせで、法廷で大谷の名前を出すことで、彼の名誉を傷つけないようにしたいとの配慮からだったそうです。また、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)やUSAトゥデイ、米スポーツ専門局ESPNなどは、大谷が情状酌量を求める手紙を出すと報じています。その内容について、日本でいう保護観察者に自分がなると書くのではないかと予想しています」(現地メディア関係者)

 判決は10月26日の予定だ。

 一方、メジャーリーグ機構は5月5日、サンディエゴ・パドレスの内野手、トゥクピタ・マルカノ(24)を永久追放処分にした。22年10月から23年11月まで、200回以上の野球賭博を行っており、そのうち25回は、当時所属していたパイレーツの試合に賭けていた。

「二遊間の控え選手だったマルカノは21年、トレードでパドレスからパイレーツに移籍し、昨オフに戻ってきました。この処分で真っ先に気になったのはチームメイトであるダルビッシュ有(37)への影響はあるのかどうか、でした。マルカノはパドレス復帰後、スプリングキャンプでほんの少しだけメジャー組と過ごしただけなので、ダルとは何の接点もありませんでしたが、この処分はMLB機構の調査によるものです。今後も新たな処分者が出るのではないかと、メディアも注目しています」(同)

 水原被告の出廷を受けて、大谷は

「私及び家族にとっても重要な終結を迎えることができました。僕にとっても非常に複雑で困難な時期でした。この事件に終止符を打ち、前に進む時期が来たと思っています」

 という声明を発表した。だが、まだしばらくは水原事件の余波を受ける可能性が高い。水原被告は司法取引にも応じ、罪状も認めたが、その後、「関係者」が証言を覆した。マルカノを処分したMLB機構も、独自の調査を継続しているのである。

エンゼルスの宿泊ホテルが舞台に?

 5月28日からのメッツ3連戦でのこと。大谷はメッツの本拠地シティー・フィールドで取材要請に応じたが、地元・ニューヨークメディアは友好的ではなかった。

「初戦が予定されていた27日が雨天中止となりました。でも人気者の大谷が移籍後、初めてニューヨークに来たため、いつも以上に記者の数が多かった。雨天中止でネタがなく、記者団も困っているのだろうと、大谷は捉えていたようですが」(現地メディア関係者)

 取材陣から出た最初の質問は、

「大きなスキャンダルに巻き込まれ、ストレスを抱えているはず。どうやって克服し、好成績を残しているのか」

 水原被告の司法取引から20日が経とうとしているのに、いきなりキツイ質問が出た。それに対し、大谷は表情を変えず、こう返した。

「メンタルがプレーに影響すると思ってないです。しっかりとした技術があれば、どんなメンタルでも打てると思っている。それを含めて技術だと思っているので。あと、グラウンドでやるべきことは切り離してやりたい」

 堂々とした態度は立派だったが、実は5月16日のジャイアンツ戦でもこんなことが。

「大谷が打席に立つと、一部のジャイアンツファンから『イッペイ、イッペイ』の合唱がされました。ほかにも『おまえも賭けたんだろう。何百万ドルすったんだ』『10万ドルくらいくれよ』などのヤジも飛びました。大谷はその日も4打数2安打と活躍していますが」(前出・米国人ライター)

 その3日後の19日、エンゼルス時代の同僚であるデビッド・フレッチャー(29)が、地元紙やESPNなどにマイクを向けられ、自身の発言を修正した。フレッチャーは昨年オフ、エンゼルスを退団。現在はブレーブスとマイナー契約を交わし、傘下の3Aチームでプレーしている。元々、ギャンブル好きで、水原被告を「借金まみれ」にしたとされる胴元のマシュー・ボーヤー氏との交友と、違法賭博を行っていた疑いがかけられている。

 これまでフレッチャーは「ボーヤー氏のことは知らない」と言ってきた。しかし、「ボーヤー氏とは一度ゴルフをしたことがある。ブックメーカーだとは知っていたが、彼を介してギャンブルをしたことは一度もない。イッペイとボーヤー氏がどうやって知り合ったかまでは分からない」と、微妙に修正したのだ。

 水原被告の法廷での証言によれば、ボーヤー氏と自身が知り合ったのは21年で、「サンディエゴのホテルでいっしょにポーカーゲームをやったのがきっかけ」だという。
米国の各メディアは、その「サンディエゴのホテル」とはどこなのか、が最大の関心で、「エンゼルスの選手が宿泊するホテルではないか」と疑われていた。

「ESPNでは、エンゼルスの宿泊ホテルだったと断定しています。水原被告とボーヤー氏が知り合ったポーカーゲームの場には、フレッチャーもいたそうです。宿泊ホテルに違法ブックメーカーとされる人物を誰が手招きしたのか」(前出・米国人ライター)

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