「指をちぎるぞ」――司法書士が6代目山口組の3次団体幹部にトラブル解決を依頼後に「脅迫で逮捕」の真相とは

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司法書士への疑問

 界隈からは、問題の解決のためとはいえ、司法書士が暴力団幹部を頼った点について疑問の声があがっている。今の時代、紛争案件の仲介をヤクザに依頼するというのは悪手中の悪手だからだ。

 先の関係者によると、司法書士はA氏にダマされて事務所の経営権を奪われたと提訴、A氏はこれを受けて反訴したという形のようだ。争いが法廷内で繰り広げられているぶんには問題がなかったのだが、司法書士と西川舎弟頭とが以前から知り合いだったことで運命がいたずらをした可能性があるのだという。

「司法書士も西川舎弟頭に相談することのリスクを重々承知していたようですが、A氏と同じ組織にいるのだから内々のやり取りで事態を収拾できるかもしれないとの期待感があったのかもしれません。で、自宅に関係者を招集し、解決を図ろうとしたようです」(前出・竹垣氏)

 しかし、説得は不調に終わり、場が荒れてしまった。挙句の果てに兵庫県警に駆け込まれたという流れのようだ。逮捕にまで至ったということは、脅迫を証明する録音などがあった可能性もある。一方で、大阪府警と兵庫県警との間で判断が異なったことにも疑問の声があがっているようだが……。

警察庁の狙い

 司法書士は、A氏側から経営権のみならず資産のすべてをダマし取られたなどと主張しているとされる。しかし、そうであっても解決のために知り合いとはいえ暴力団幹部の手を借りたのは異例で、回避すべき手段のようにも映る。

「それはその通りですね。西川舎弟頭に話をした時点で、その後にどのような手段に訴え出るかはある程度想像できたはずですよね。警察庁としては各県警本部を通じ、暴力団員であることのデメリットを説き続けることで構成員をカタギにさせ、暴力団を弱体化させようと目論んでいます。今回の事件はまさに、暴力団員であることにメリットがないことをアピールするのに好適だったと言えるのかもしれません」(先の記者)

 今回逮捕された西川舎弟頭や司法書士らが起訴されて裁判に進むのか、展開が注目される。

デイリー新潮編集部

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