「恭サマに嫉妬していた」「次があるかは舘さん次第」 舘ひろし×柴田恭兵 「帰ってきた あぶない刑事」を語りつくす

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「『あぶデカ』ファンは本当に優しい」

――映画の終盤で出てくる舘さんのバイクのシーンは手放しでの銃撃があまりにすごく、壮絶でしたが、今もプライベートでバイクを?

 いや全然乗ってません。あのシーンでは8年ぶりに乗りました。前作の「さらば あぶない刑事」(2016年)以来、オートバイは乗っていません。撮影現場にバイクが置いてあれば、10~20分乗ってましたけど、すぐに感覚が戻って本番も平気でした。

柴田 次は、僕がサイドカーに乗ってショットガンをぶっ放すというのは?

 サイドカーは難しいと思うよ。コーナリングがね。

――最後に聞かせてください。38年間も続いた「あぶない刑事」はお二人にとってどんな作品なのでしょう。

 僕がいつも言っていることなんですけど、俳優にとって代表作があるのはとても幸運なこと。そして「あぶない刑事」と聞けば皆さんの中にイメージが浮かぶ。僕にとっては宝物ですね。「あぶデカ」があって、今の自分があると思ってます。

柴田 僕も同じです。年を取れば取るほど、実感するのですが、温かく応援してくれる人たちがほんとに大勢いる。「あぶデカ」のファンの人たちは本当に優しいんです。この間、横浜でパレードに出たのですが、おばあちゃん、お母さん、その子供と3世代で「お帰りなさい!」と言ってくれました。すごくうれしかったですね。

柴田恭兵(しばたきょうへい)
俳優。1951年8月18日、静岡県生まれ。75年、劇団「東京キッドブラザース」に入団し、キャリアをスタート。86年、「あぶない刑事」(日本テレビ系)で舘ひろしとともに大ブレイク。以後、「はみだし刑事情熱系」(96~2004年、テレビ朝日系)、「ハゲタカ」(07年、NHK)など数々のドラマシリーズで活躍。主な出演映画に「集団左遷」(94年)や「半落ち」(04年)、「北のカナリアたち」(12年)など。最新作は「舟を編む~私、辞書つくります。~」(24年、NHK-BS)。

舘ひろし(たちひろし)
1950年3月31日、愛知県生まれ。76年、映画「暴力教室」で俳優デビユー。その後、ドラマ「西部管察」(79~84年、テレビ朝日系)をきっかけに石原プロモーションに入社(現在、舘プロ所属)。86年、「あぶない刑事」で柴田兵とW主演し、大人気を博す。2018年、映画「終わった人」で第42回モントリオール世界映画祭最優秀男優賞を受賞。近年の出演映画作品に「アルキメデスの大戦」(19年)、「ヤクザと家族 The Family」(21年)、「ゴールデンカムイ」(24年)など。

週刊新潮 2024年6月6日号掲載

特別対談「舘ひろし×柴田恭兵 大ヒット『帰ってきたあぶない刑事』38年の歴史を語り尽くす」より

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