「恭サマに嫉妬していた」「次があるかは舘さん次第」 舘ひろし×柴田恭兵 「帰ってきた あぶない刑事」を語りつくす

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「映画作りは自由であるべき」

 僕はあんまり運動しません。ゴルフぐらい。ゴルフ場で歩いて、あと家でゴルフクラブの重たいのを振っています。

――お酒の方はどうでしょう。お二人とも酒豪のイメージがあります。

 いえ、今だとワインをグラス1杯飲むか飲まないかです。元々お酒が強い方じゃないんです。

柴田 僕は飲みますよ。何でも飲みます。休肝日を作ろうと思っているほどです。

――映画では銃撃や格闘、それに流血シーンもあります。昔なら当たり前でしたが、最近はコンプライアンスなどがうるさくて「不適切」と指摘されることもある。演じる側からすると息苦しく感じることはありますか。

 僕はね、基本的に映画作りは自由であるべきだと思っているんです。コンプライアンスというけれど、現実はどんどん、創作の自由を束縛している。その結果、何が起きているか。例えばテレビドラマでは、犯人が車で逃走する際にわざわざシートベルトを締めなければいけなかったりする。そんなことは現実にはあり得ません。でも、それが制作現場ではルールになってしまう。法を犯している犯人でさえ、逃走時はシートベルトを締めなくてはいけないという世界の方が、コンプライアンスうんぬんよりも怖い面があると思いますよ。

――以前は制作現場や役者さんが何を見せるべきで、何を見せるべきでないかを自分たちでよく考えていました。

柴田 例えば「あぶない刑事」のアクションに関しては、最初に殺陣(たて)を作ってくれた方が、残酷ではなくちょっとコミカルにしてくれたりする。激しいシーンは激しいんですけど、銃で撃たれて内臓が吹っ飛ぶとかいった場面はない。ご存じのように銃撃の場面でもバンバン撃つんですけどグロテスクな画は撮らないとか、いろいろ考えてくれるんです。

「恭サマがいれば怖いものはない」

 そのうち殺人犯が殺人もできなくなることだってあるかもしれません。コンプライアンスっていうのは、ある意味危険な考え方だと思います。

 先ほど話したフィルムコンサートで流された「あぶない刑事」のダイジェスト版では、女の子が素っ裸でザバザバって湯船に入ってくシーンがあるんですよ。あと、僕のキスシーンも。刑事が捕まえた犯人の女とキスをする。公務員としてはダメだけど面白いですよね。

――タバコを吸うシーンも少なくなりました。

柴田 昔は「下手な役者はタバコでも吸ってろ」って言われたものです。演技の間が持たなかったら、タバコを吸ってごまかせという意味です。

 だから僕はずっとタバコを吸っていたんです(笑)。下手な俳優だったから。

――映画を観た感想を言うと、ここではまだ終わらないだろうと思ってしまいました。また「あぶない刑事」のお話があったらどうしますか。

柴田 実は演じてみたいシナリオが僕にはあるんです。これ、初めて言うんですけど、タカとユージが対決することになる。でも、それはお互いを救うための対決です。今までやったことないからちょっと面白そうでしょう。次があるかどうかは、舘さんが「やるぞ」って言ったらもう全員集合です。

 僕は、体力さえ保っていればやります。恭サマがいれば怖いものはないですから。

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