殿と相棒と別れ、母親は施設に。妻は愛想を尽かして…玉袋筋太郎が明かす「50代を迎えて、激変した人生」
妻がいなくなって…
今、一番つらいのは、自宅へ帰っても誰もいないこと。やはり、5年前に妻に出て行かれたショックは癒えないという。
「侘しいよ。マンションに帰っても、灯はついてないし、風呂は沸いてないし。帰りにスーパーに寄って、食料を買ってね。ポイントカードを作ってエコバッグまで買っちゃった。なんだかオレらしくないなぁと思いながら。でも、原因はオレにあるから仕方ないけれど、でも、やっぱりカミさんに出て行かれたのはショックだったな」
それでも当初は、急に妻がいなくなったら「何か事件に巻き込まれたのではないか」、あるいは「床下に埋めているのではないか」などと近所で詮索されることをおそれて、帰宅した際には周りに聞こえるように大きな声で、
「いやー! 疲れちゃったよ。今日のメシ、なーに?」
などと、必死にカムフラージュしていたという。
「家族の変化でいうと、お袋が施設に入ったこともこたえたね。でも、この年になったら、介護や老親の世話は誰にでも起こりうること。やっぱり、家族は大事だよ。だから大切にして欲しい。ま、オレが言えた立場ではないんだけどね。いや、だからみんな、オレみたいになっちゃダメだぞって。この本を読んで思って欲しいな」
(文中敬称略)
*後編では、自身の芸名への誇り、浅草での貧乏修業時代、師匠・たけしへの思いなどを語る。
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