伝統行事を改革し、保護者の集会をオンライン化! ダイアモンド☆ユカイが「PTAをやって本当に良かった」と語る理由

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「学校や先生について、正しく知ることができた」

 PTAでの活動を通じて、学校に対する認識も変わったという。

「先生と直接話すことで、生徒の学ぶ環境を良くしようと本気で考えている先生たちがいると知ることができた。それにこれはすでに問題になっていたけど、放課後のクラブ活動などが先生に大きな負担をかけてきたこと、“働き方改革”が始まり、放課後のあり方が昔とは変わったこともよくわかった。PTA役員をやったからこそ、学校や先生について、正しく知ることができたよ」

 PTAをめぐっては、埼玉県・さいたま市PTA協議会で昨年、1000万円超の使途不明金騒動が起きたことをきっかけに、市P協を退会する学校が相次いだ。

 また、学校単位でも4月に東京・大田区の公立小PTAで元会計担当者が引き出したと見られる600万円の使途不明金が発覚したばかり。過去にもPTA会費の横領事件が何度も発生している。

 こうした事件も含めた様々な問題が指摘され、PTAは批判にさらされることが多い。ユカイは「子どもたちのために一生懸命やっている親や先生がたくさんいる。しかしどこかで不正を行った人達がいると、一緒くたに見られてしまう。誠に遺憾だし、迷惑な話だよ」と残念そうに語る。

「62歳からの新しい挑戦」

 近年、PTAは世間から疎まれたり、厳しい目で見られたりすることが増えてきた。

 それでもユカイは「俺はPTAをやって本当に良かったと思っている」という。その理由は、

「PTAを一緒にやっていた親御さん達や先生方は本当に熱心で、子どもたちの環境を良くしようと前向きに頑張っている人達が多かった。そういう人達と一緒にできたことが大きいと思う。結局、人がやることだから、そこに関わる人次第で良くもなるし、悪くもなるんじゃないかな」

 さらに、これまでの人生になかった角度と距離から小学校に接し、新たな活動へのモチベーションを得たという。

「俺に関して言えば、PTA会長として学校が抱える問題を知り、新しい目標を持つことができた。還暦を超えた62歳からの新しい挑戦だよ」

 その目標とは「アフタースクールの普及」。ユカイによれば、

「PTA会長を務めたことで、先生の長時間労働問題、共働きやシングルファーザー&マザー家庭の放課後問題、不登校児童の問題などを目の当たりにして、問題解決のために動くことにした。不登校の子なら早い時間から、親が仕事で家にいない子供たちは放課後の親を待つ時間に、プログラミングやエンターテインメントをベースにしたコミュニケーション術を教えられる場所にしたい。“ムクロジの木プロジェクト”としてもう動き出しているよ」

 PTA会長を務めたことをきっかけに、子供の教育環境についてより深く考えるようになったというダイアモンド・ユカイ。子供の学ぶ環境を良くしていくために、すでに動いている。

華川富士也(かがわ・ふじや)
ライター、構成作家、フォトグラファー。記録屋。1970年生まれ。長く勤めた新聞社を退社し1年間子育てに専念。現在はフリーで活動。アイドル、洋楽、邦楽、建築、旅、町ネタ、昭和ネタなどを得意とする。過去にはシリーズ累計200万部以上売れた大ヒット書籍に立ち上げから関わりライターも務めた。

デイリー新潮編集部

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