伝統行事を改革し、保護者の集会をオンライン化! ダイアモンド☆ユカイが「PTAをやって本当に良かった」と語る理由

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 毎年春になると持ち上がる、子供を学校に通わせる親にとって気がかりな問題……。PTAの役員決めだ。PTAは任意団体であるにも関わらず、有無を言わせず加入させる学校があることや、強引に役員を押し付けあうことなどが近年問題に。会費をめぐって裁判も起こっており、最近はPTA活動をやめるところも現れた。そんなPTAをあのロッカーはどう見ていたのか? この3月まで子供が通った小学校でPTA会長を務めた歌手、ダイアモンド☆ユカイに聞いた。【華川富士也/ライター】

「それが自分の使命だと思ってね」

 ユカイは2022年に子供が通うさいたま市内の小学校のPTA会長に就任。子供が卒業したこの3月まで会長を務めた。

「実は付属の幼稚園で2年PTA役員をやり、1年は副会長、もう1年は会長をやっていたんだよ。小学校では子供が3年生の時にPTA副会長になって、5年生から会長になった。幼稚園で2年、小学校で4年間PTAの役員をやっていた」

 PTA役員に就任したきっかけは、

「当時の会長さんから“コロナ禍で沈んだ雰囲気を明るくしていくために、手を貸してくれないか”と言われ、俺にできる事があるならばと頑張って参加することにしたんだ。それが自分の使命だと思ってね」

 自らの仕事ぶりについては「はっきり言って、理事、副会長ら他の役員と、先生が優秀だったから務まったと思う」と謙遜しながら語っていた。

 そんなユカイによれば、PTA見直し機運にコロナ禍による活動自粛が重なって、この数年で組織のあり方が変わったという。

「学校に行けない時期があったから、例えば、学校で紙に印刷して手渡ししていた連絡事項は、全てSNSでやり取りするようになった。同時に授業をオンラインでできるよう、学校とPTAで連携して寄付金からパソコンを支給したりね」

 PTAの集会にも大きな変化があったという。

「以前は親が学校の体育館に集まって色々と話し合って決め、発表していたのが、オンラインに変わった。親からすればわざわざ足を運ばなくていいから、時間の節約、負担の軽減になる。オンライン上にデータが残っているので、時間が合わない人は後から見ることもできる。コロナ前と比べて改善された点だね」

学校の伝統行事を“改革”

 ところで、PTAの活動と言われても、何をしているかイメージが湧かない人もいるだろう。PTAは学校とどんなことを話し合っているのか?

 ユカイが象徴的な一例としてあげたのが、会長を務めた期間に行った“改革”だ。学校の“名物”にもなっていた伝統行事をとりやめ、違う形に変えたという。

「うちの学校は毎年夏に全員参加の水泳大会をやっていたんだ。リレーで競う、学校の名物になるほどの伝統行事だったけど、学校とPTAで話し合って、去年の夏からガラッと形を変えた」

 変えた理由は、生徒の負担を減らすためだった。

「何年も前から、夏場の異常な“酷暑”が問題になっているじゃない。普段でも酷暑が理由で水泳の授業ができない日が出ていた。そんな環境下で生徒全員参加の大会をやっていいのか? さらに、生徒の中には泳げない子もいるけれど、そういう子もリレーに出場しなければいけない。泳ぎが苦手な子の中には水泳教室に通っている子もいて、そんな負担を背負わせたくないと、先生から提案があったんだ」

 先生からの提案をPTAで話しあった。子供を思い、親たちと先生の議論は白熱したという。

「まさに賛否両論、実は俺はどっちかというと改革には反対寄りだったんだけど、先生とPTAでよく話し合い、去年から個人の水泳記録会に切り替わった。結果的には、これで良かったと思う」

 PTAと学校が生徒の環境改善を図った一例だ。

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