【ゴルフ】マスターズ覇者のカブレラ復活へ 刑務所に収監中、50歳を超えてパパに

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来年以降の活躍に期待

 カブレラの世話人のエップス氏によると、近々、米国入りするカブレラは6月下旬の全米シニアオープン出場を望んでいたそうだが、同大会のエントリーは5月初めにすでに締め切られており、今年の出場は叶わない。

「マスターズも全米シニアオープンも、来年の出場を目指したい」

 米国へ移住後、カブレラの初戦となりそうなのは、PGAツアーのシニア部門チャンピオンズツアーのアメリカンファミリー・インシュアランス・チャンピオンシップ(6月7~9日)、あるいは、その翌々週のディックス・オープン(6月21~23日)。どちらもエントリー済みで、現状ではオルタネート(補欠)だが、欠場者が出て繰り上がり出場となる可能性は比較的高いと言えそうである。

 メジャー・チャンピオンであるカブレラは、基本的にはチャンピオンズツアーで空き枠があれば出場が可能とされている。スポンサー推薦もほぼ無制限で受けることができるため、今後、カブレラのプレー姿を目にする機会は増えそうである。

 まずシニアの世界でカムバックして試合勘を取り戻し、来年4月にはマスターズに出場し、オーガスタ・ナショナルで再びプレーするカブレラを是非とも見たいと私は思う。

 日本とアルゼンチン、日本と米国とでは、法律も司法制度も異なり、刑期を終えて出所した人々の社会復帰に対する考え方や受け止め方にも違いがあり、いろんな意味でカブレラの「これから」に世界の注目が集まっている。私自身も彼の動向を見守っていきたいと思う。

舩越園子(ふなこし・そのこ)
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。1993年に渡米し、在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。『王者たちの素顔』(実業之日本社)、『ゴルフの森』(楓書店)、『才能は有限努力は無限 松山英樹の朴訥力』(東邦出版)など著書訳書多数。1995年以来のタイガー・ウッズ取材の集大成となる最新刊『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)が好評発売中。

デイリー新潮編集部

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