「レインボーの髪の毛が保てるか不安」 志茂田景樹氏が語った施設暮らしへの期待と不安
虹色の髪の毛と奇抜な衣装でお茶の間でも人気者だった直木賞作家の志茂田景樹氏(84)は、5年前から車椅子生活を余儀なくされている。先日、「要介護レベル5」に認定されたことをSNSで公表。介護施設への入居を考えているという。
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「2017年に関節リウマチを発症しました。19年には転倒して腰を圧迫骨折したことで、関節リウマチが悪化。そこから車椅子での生活が始まりました」
そう語るのは志茂田氏ご本人である。
「最初に受けた要介護認定はレベル3だったのですが、その後、 定期的に実施される認定調査の結果 、22年に要介護レベルは4に上がりました。そしてこのあいだ、レベル5に認定されるに至ったわけです」
「歯ブラシを握るのもやっと」
要介護3の認定の目安は〈日常生活にほぼ全面的な介助が必要〉なことであり、要介護4は〈自力での移動ができないなど、介助がなければ日常生活をおくることができない〉とされる。要介護5ともなると、〈基本的に寝たきりの状態〉であるのが一般的だが、
「要介護レベル5と聞くと、常に寝たきりの状態を思い浮かべるかもしれませんね。私の場合は完全に寝たきりではないものの、ほぼそれに近い状態。車椅子の乗り降りも一人ではできませんし、歯ブラシを握るのもやっとという感じです」
そのため、志茂田氏は都内の自宅にほど近い有料の介護施設に入居することを決めたという。
「有料施設に体験入居」
「実はこれから1週間、有料施設に体験入居をしまして、自分に合うようなら、6月から入居の予定です。車椅子の乗り降りなど、妻に日常生活のお手伝いをしてもらってきましたが、妻の年齢や体調もありますし、施設にいる方が手厚いサービスを受けることができると考えて決断しました」
続けて語るには、
「今日まで生きてこられたのは、本当に妻の支えが大きかったのだと実感しています。妻と別居するのは、直木賞の受賞後、私が別の女性の存在のために一時期、家を出て行った時以来ですね。あの時も今も、妻とは同じ地球上にいるという意識が常にありますし、今後は時々、息子二人を含めて家族も施設に遊びに来てくれるみたいなので、そこまで寂しさみたいなものは感じていません」
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