「小池さんは核武装論者でしょ…」蓮舫氏がかつて漏らしていた小池都知事の評価

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2016年の都知事選でも

 要は核武装について必要だとの認識を示した上で、国会で自由に議論すらできない状況は異常である、と説いたのである。

 さらに同年11月に行われた衆院選の選挙中に毎日新聞が衆院選の候補者に対して政策に関するアンケートを行った。その中の質問のひとつで「日本の核武装構想について、あなたの考えに最も近いのは?」とある。答えは選択式で以下の通りだった。

1 将来にわたって検討すべきではない
2 国際情勢によっては検討すべきだ
3 すぐに検討を始めるべき
4 核兵器を保有すべき

 当時、衆議院の比例代表近畿ブロックで出馬していた小池氏はこの質問に(2)と回答している。

 小池氏が核武装論者と呼ばれてきた背景にはこうした経緯があり、これについて蓮舫氏は小池氏と「相容れない」理由として挙げたわけなのだ。

 さらに2007年、小池氏が女性初の防衛大臣に就任した際にはしんぶん赤旗に「日本の核武装も『国際情勢によっては検討すべきだ』と言う超タカ派です」と書かれ、共産党の政治家から非難が殺到した。さらに時が流れた2016年にも同様のことが起きた。

 この年の7月、舛添要一前都知事の辞職を受け、小池氏は自民党から離れ、無所属で都知事選に出馬した。小池氏の主な対抗馬は現・日本郵政社長の増田寛也氏、そしてジャーナリストの鳥越俊太郎氏だった。

こんな人を都知事にしていいんでしょうか

 鳥越氏は選挙中の街頭演説で、先の雑誌の記事を引き合いに出して、

「核と核武装に賛成、こんな人を都知事にしていいんでしょうか。命を懸けてでも反対します」

 と声を張り上げた。発言から十数年を経ても尚、小池氏には「核武装」という言葉がつきまとい批判の種にされてしまっていたわけなのだ。

 では今回はどうか。現職が圧倒的有利とされる東京都知事選では、

「都庁内でも小池氏が勝つというのが大勢の見方」(都庁関係者)

 というが、16年の都知事選前には圧倒的人気を誇る蓮舫氏が出馬するかどうか、小池氏が神経を尖らせていたといわれる。

 それから8年が経ち、ようやく実現しそうな女性政治家同士の対決。「教育問題」と「核武装」について、蓮舫氏が舌鋒鋭く迫るのか、見ものである。

デイリー新潮編集部

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