都知事選の投開票日が明日なら小池氏が圧勝…蓮舫氏が巻き返すためには何が必要か

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蓮舫氏の勝機

 小池氏は都知事を2期、務めている。彼女が都政について語ると、有権者は耳を傾けてくれる。ところが蓮舫氏は国政の経験しかない。知事としての能力は未知数だ。

「蓮舫さんが国政について発言すれば、耳を傾ける有権者は多いでしょう。しかし今回の都知事選で都政について熱く語ったとしても、それに説得力を感じる有権者がどれだけ生まれるかは分かりません。現時点では『小池さんより蓮舫さんのほうが知事に向いている』と考える有権者は少ないはずです。だからこそ、もし明日が投票日なら小池さんが勝利し、蓮舫さんは敗北する可能性が高いという結論になるのです」(同・関係者)

 逆に、蓮舫氏が都民を納得させるような公約や都政ビジョンを打ち出せたとしたら、選挙の行方は分からなくなってくる。

「実のところ、小池さんは都知事としてはそれほど成果をあげていません。意地悪な言い方をすれば、プロジェクションマッピングで都庁を照らしたことぐらいでしょう。初当選の時は都政改革に意欲を見せていましたが、今は言及することさえなくなりました。こうした小池さんの問題点を、蓮舫さんが一般の有権者にも分かりやすい表現で批判し、『自分が都知事になれば、都民に夢と希望をもたらす』と説得力ある主張を行えば、広範な有権者の支持を集めることも可能だと思います」(同・関係者)

投票日は無党派層だらけ!?

 先に小池氏は選挙戦で自民党の支援を“拒絶”する必要があることを紹介した。ところが蓮舫氏のほうも、政党色を薄めるという意味では同じ選挙戦術が求められるという。

「“立憲民主党の蓮舫”という立ち位置を強調しすぎると、共産党やれいわ新選組の支持層が投票してくれなくなります。票は1票でもいいから欲しいというのが蓮舫さんの本音でしょう。少なくとも選挙期間中は無所属のイメージを強くする必要があります。そうなると、小池さんは自民から、蓮舫さんは立民から距離を置くという珍しい選挙戦になる可能性が出てきます。もともと都民有権者の5割が無党派層ですが、ひょっとすると7月7日の投開票日は実質的な無党派層が6割とか7割に増えても不思議ではありません」(同・関係者)

 自民、公明、そして立民も自主投票という事態になると、自民の支持者でも蓮舫氏に投票したり、逆に立民の支持者が小池氏に投票したり、ということが増えるかもしれない。

「とにかく小池さんは自民党の応援を拒否し、今のリードを保ったまま逃げ切るしかないでしょう。一方の蓮舫さんは現時点では小池さんに負けていると見ていますが、これからの選挙戦を通じてマスコミを味方に付けることができれば当選の可能性が高くなります。『都政刷新を成し遂げられるのは小池さんではなく蓮舫さんだ』というムードを作ることに成功すれば、地滑り的な勝利もあり得るかもしれません」(同・関係者)

デイリー新潮編集部

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