“300万円”で「代理母」 あなたはやりますか?  結婚・出産・金に翻弄される女の生きざまを映し出すドラマ「燕は戻ってこない」

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 病院事務職で手取り14万。昼に外食する余裕もなければ、身内の不幸に駆け付ける交通費もない。29歳、恋愛経験がないわけではないが、まともな男は皆無。不能を口外されたくないためにデマを流した男、性の捌け口を求めてきた既婚者、妊娠を告げると全力で逃げた男。「一度でいい、腹の底から金と安心が欲しい」と呟く。そんなヒロイン・リキ(石橋静河)が代理母になる必然を初回から丁寧に描いた「燕は戻ってこない」が面白い。桐野夏生原作は描写に容赦がないから好物。...

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