マキノンをなぜ放出した? 優し過ぎる指導…西武・松井監督が休養に追い込まれた根本的原因は何処に

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責任は監督だけではない

 よく指摘されるのが、主力選手の流出問題だ。は18年は浅村栄斗(33=楽天)、炭谷銀仁朗(36=24年帰還)、菊池雄星(32=ブルージェイズ)、19年は秋山翔吾(36=広島)、22年は森友哉(28=オリックス)、23年は山川を失っている。エース、クリーンアップ、リードオフマンがいなくなった。その後継者が育っていないのはドラフト戦略の失敗であり、二軍指揮官を3年も任されていた松井監督にも責任の一端はあるだろう。

「ミスをした選手に厳しく注意せず、平等にチャンスを与え続けた優しさが裏目に出たともいえるでしょう」(前出・同)

 前出の関係者は「秋山のメジャー行きもさることながら、日本球界復帰の際に帰還を失敗したことが痛かった」と嘆いていた。秋山は1番打者として長くチームを牽引してきた。高いバットマン成績はもちろんだが、当時の監督、コーチが高く評価していたのは、その分析力だった。

 バッターボックスで見た対戦投手の特徴、スコアラーの試合前報告と異なる点があれば的確に他の選手にも伝えていた。それも、「初回の第一打席後に」である。

 松井監督も現役時代は1番を任され、チームを牽引してきた。しかし、今の西武は1番バッターは固定されていない。秋山の代わりがいないのであれば、指揮官自らがベンチから身を乗り出して分析する姿を見せることも必要だったのではないだろうか。とにかく松井監督は「おとなしい」イメージが強いと、ライオンズファンは嘆く。

「14年、2度目の西武監督を務めた伊原春樹氏(75)は選手に厳しすぎて、失敗しました。両リーグ最速の30敗を喫したこともあり、交流戦中の6月上旬に途中休養となりました。でもその年、伊原氏は球団本部付けのアドバイザー職を任されています」(ベテラン記者)

 松井監督にだけ責任を負わせるのは酷だ、という見方がもっぱらである。

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