妹は亡き夫とずっと関係を持っていた…それでも彼女を憎めない、と言う55歳未亡人が明かす「特殊な姉妹関係」

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前編【夫の死後に発覚した“20年不倫”の相手にがく然…「胸が痛んで息ができなくなりそう」 55歳未亡人の苦悩】からのつづき

 小暮真知さん(55歳・仮名=以下同)は、3年前に夫の孝紀さんを亡くした。出勤途中に倒れ、そのまま帰らぬ人になってしまったのだ。2女に恵まれた結婚生活。急逝に、真知さんは入院するほど憔悴してしまった。そんな彼女の元を訪れたのが、真知さんの妹の遼子さんだった。養子として家族に加わったこの4つ下の妹との間に血のつながりはなかったが、真知さんは彼女をかわいがり、「ずっと守っていく」と心に決めていた。

 ***

【前後編の後編】

 夫の急逝にショックを受けて入院、退院したその日にやってきた妹に、真知さんは夫との30年にわたる思い出を問わず語りに話し続けた。

「妹は黙って聞いてくれました。そして最後に、『今日はもうゆっくり休んで』と。娘たちが帰ってきたのを機に、妹が玄関に向かったので、私も見送りに出たんです。すると妹は『私ね、20年以上、孝紀さんと関係を持ってたよ』と言った。え、と聞き返そうとしたら妹はそのまま私をじっと見つめて出て行きました」

 妹の言葉が理解できなかった。娘たちにも話せないまま、数日後、真知さんは再び遼子さんに来てもらった。ふたりは向き合った。妹は黙りこくっていた。

「いつから、何がきっかけだったの、あんたは私の夫とそういう関係になって苦しくなかったの……。聞きたいことは山ほどあった。夫が妹のどこを気に入ったのか、そもそも夫は浮気などする人ではなかったはず。妹がどうやって夫に取り入ったのか。心の中で妹を悪者にして夫を庇う気持ちがあった。でもそれは違うのかもしれないという冷静さもあった」

 真知さんは夫の写真を遼子さんの目の前に置いた。それは家族で出かけた旅先の写真で、夫の笑顔が弾けているものだった。真知さんのいちばん好きな夫の笑顔だ。

「遼子はそれでも黙っていた。『ねえ、覚えてる?』と私は不意に思い出したことを話しました。私が9歳くらいのときでしょうか、妹は5歳。ふたりで母に連れられて近所のお祭りに行ったんです。お揃いの浴衣で。私と妹は手をつないでいたんですが、ふと気づいたら母からはぐれていた。私は人混みに押されながら、どうしようとパニックになっていたんですが、妹に『おかあさんとはぐれちゃったよ』と言ったら、『おねえちゃんがいればいいもん』って言ったんです、遼子が。もちろんすぐに母が見つけてくれたんですが、あのときの遼子の言葉は忘れられなかった。でも遼子はそうじゃなかったんだね、私の夫を寝取って平気だったんだねと嫌味を言うしかなかった」

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