夫の死後に発覚した“20年不倫”の相手にがく然…「胸が痛んで息ができなくなりそう」 55歳未亡人の苦悩
血のつながりはなかったけれど…
4つ違いの妹の遼子さんと真知さんは、本当の姉妹ではない。まったく血のつながりのない遼子さんを、真知さんの両親が養子にとったのだ。
遼子さんは、真知さんの伯父(父親の兄)の結婚相手の連れ子だった。伯父は初婚だったが、まだ2歳だった遼子さんを連れた女性と結婚したのだ。ところがその女性が30代の若さで病死した。妻を愛していた伯父は、なんと後追い自殺をしてしまう。
「私もまだ子どもだったから、その件については当時、詳細がわかっていたわけではありません。でも何かが起こったのはよくわかった。それから少しして、遼子がうちにやってきました。最初はお互いに恥ずかしさもあって、なかなか仲良くなれなかったけど、母がうまく取り持ってくれたんでしょうね。遼子は『おねえちゃん、おねえちゃん』と私を慕うようになりました」
真知さんも遼子さんがかわいくてならなかった。妹が小学校に入学したときは、毎日、こっそり妹のクラスを覗きに行ったほどだ。誰かにいじめられることがないよう絶対に自分が守ると決めていた。
「両親は特に隠そうとはしなかったようです。私が中学生になったころ、気軽な世間話でもするように妹の出自を教えてくれました。妹も聞いていましたが、ドラマみたいに『え? 本当の親じゃないの?』とびっくりするような感じではなかった。彼女がうちに来たのは3歳過ぎでしたから、なんとなく覚えていたのかもしれない」
その話をしたあと、両親は「これからも4人で仲良くやっていこうね」と言った。もちろん、と真知さんは声を高くした。私は遼子をずっと守っていくから、と。おねえちゃん、と遼子さんは一言つぶやき、真知さんの肩に頭を預けた。
後編【妹は亡き夫とずっと関係を持っていた…それでも彼女を憎めない、と言う55歳未亡人が明かす「特殊な姉妹関係」】へつづく
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