松本潤“独立”の背景に日曜劇場とCM 残る大野、櫻井、相葉は今後どうするのか

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残る3人の行方

 現在の芸能界の関心事は大野智(43)、櫻井翔(42)、相葉雅紀(41)はスタート社を辞めるのか、辞める場合の時期はいつなのかに移っている。

 キャリアや人気によって、タレントはスタート社にいたほうがプラスなのかどうかが分かれるが、独力で仕事が得られる「嵐」のメンバーの場合、会社にとどまることによるデメリットが目に付く。

 残る3人はどうするのか。まず、次の退所者は大野と見られている。2021年から芸能活動を休止した理由の1つが、ジュリー氏と女性誌記事への扱いについて意見が対立したからで、ジュリー氏のカラーが拭いきれていないスタート社に愛着を感じにくいと思われるからだ。

 大野は表舞台から消えていたものの、俳優とアーチストとしての評価は高い。第一線に短期間で返り咲くのは難しくないはず。メンバーからの人望もある。

 櫻井もアフラック生命保険などのCMが性加害問題で消えたこともあり、やはり退所が視野に入るだろう。ただし、櫻井はジュリー氏の実母の故・メリー喜多川会長に寵愛された。2006年から務める日本テレビ「news zero」のキャスター業も、メリー氏と同局元会長の故・氏家齊一郎氏のトップ会談で決まった。その義理を本人がどう捉えるかである。

 相葉はバラエティ畑の仕事が多く、俳優としての仕事が少なめで、NHKともやや距離があることから、退所は目の前の問題ではないかも知れない。ジュリー氏との関係も良かった。一方でエバラ食品工業などのCMが終了したことから、やはり退所を考えないわけにはいかないだろう。

「誰が辞めても責められない。タレントはやりたい仕事が出来ない会社にはとどまらない。普通の社会人と同じ。しかも仕事がやりにくい理由は会社側にあるのだから、会社都合退職みたいなもの」(同・大手芸能事務所幹部)

 5人全員がスタート社を離れる可能性もある。いっそのこと「嵐」のグループごと独立したほうが分かりやすい気がするが、「それは得策ではない」(同・大手芸能事務所幹部)という。

「独立して、個人として俳優やタレントをやる分には、事務所の家賃と人件費で、月300万円もあれば足りる。しかし『嵐』としてコンサートをやるとなると、その準備には億単位の資金が必要となる。相当数の人手も必要となる。『嵐』としてはノウハウも資金もある大組織のスタート社にとどまるのが賢明」(同・大手芸能事務所幹部)

「嵐」はジャニー氏が育てた正統派の国民的アイドルグループだが、ジャニー氏によって異端の形態になりつつある。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社し、放送担当記者、専門委員。2015年に毎日新聞出版社に入社し、サンデー毎日編集次長。2019年に独立。前放送批評懇談会出版編集委員。

デイリー新潮編集部

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