超リアル再現映画のメガヒットで再注目 香港の有名スラム街「九龍城寨」はどんな場所だったのか
90年代初頭、香港の空港がまだ町中にあった頃、着陸する飛行機から異様な一角が見えた。「積み木でも無理」と思うほど密集したビルはすべて薄汚れ、屋上にはおびただしい数のアンテナが森のように生えている。厳しすぎる住環境が一目でわかるその一角は、日本で「九龍城」または「九龍城砦」、地元で「九龍城寨」と呼ばれる大型スラム街だ。
日本を含む海外で絶大なカルト人気を誇ったこのスラム街が、今また香港で大注目されている。きっかけは5月1日に香港と中国大陸で公開されたアクション大作「九龍城寨之圍城(英題:Twilight of the Warriors: Walled In)」だ。...