「NYダウ」「S&P500」が最高値を更新! いまからでも“米国株”の恩恵にあずかるための「2つのポイント」を専門家が伝授

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ゆっくりとお金持ちになることは簡単

「米国人と比べても、その差は顕著です。米国人は現金・預金の比率は2001年のデータでも2023年でも54%超と、一定の資産を株式などの資産運用に回していることが分かります」(岡元氏)

 コロナ禍を経て、株価は日米ともに絶好調だが、当然その恩恵に与るためには金融資産に投資をしなくてはならない。同じく日銀調査統計局の資料から「日米家計における金融資産」の割合を割り出すと、日本では2001年の1410兆円から2023年の2043兆円と1.4倍に増えていることが分かる。対するアメリカは、2001年の4258兆円から2023年は17145兆円と、実に4倍の伸びに。日本人よりも米国人の方が資産運用によって多くの“リターン”を享受していることが分かる。

「“投資の神様”と呼ばれ、私も尊敬するウォーレン・バフェット氏はインタビューでこんなことを言っていました。インタビュアーの“お金に関する一番の間違いは何か”という質問に対し“一番大きな間違いは、正しい貯金の習慣を早いうちに学ばないこと。貯金というのは習慣である。誰もが早くお金持ちになろうとするが、それは難しい。一方でゆっくりとお金持ちになることはかなり簡単である”と。バフェットの言う貯金とは株式投資など、資産運用も含むわけですが、米国人は若い頃からそうした意識を持っている人が多い」(同)

 その上で、日本人こそ米国株投資の優位性に注目すべきだと説く。

日本企業に勤め、円で給料をもらうことが意味すること

「1つ目の理由は、これまでの圧倒的なリターンの差です。1999年12月31日を起点に今年2月末までのデータで、日経平均とS&P500の成績を比べると、日経平均が205%となるのに対し、S&P500では345%となります。これはそれぞれの国の通貨で換算した場合ですが、円建てで計算しなおすと、S&P500は508%となります」(岡元氏)

 円安を理由に米国株への投資をためらう人も多いが、長い期間で見れば、むしろ円安メリットによって、米国株のリターンがさらに伸びていることを、データは示しているというわけだ。

「2つ目の理由は、リスクヘッジです。地震など自然災害の多い島国で、日本の会社に勤め、円で給料をもらい、日本の不動産を所有する。これらは全て図らずして“日本”という国にリスクオンしていることを意味します。さらに日本株まで買うとなれば、資産のほぼ全てを日本にベットすることになる。もちろん、日本株投資がダメだと言うつもりはありませんが、資産の一部を米国株など外国株の投資に回すことで、リスクを分散する効果が得られるのです」(同)

 投資先としての日本を考える上で、避けては通れないファクターとしては“人口問題”も気がかりだ。詳しくはこの記事の後編で触れるが、国連の予想によれば、2024年の時点で世界12位の日本の人口は、2050年には17位にまで後退する見通しだという。一方のアメリカは2022年時点の世界3位を、2050年でもそのままキープすると予想されている。

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