「国産戦闘機の夢はさらに遠のき…」 岸田総理の訪米に防衛省、自衛隊が冷ややかな理由

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共同開発なら「主導権を握られ下請け的存在に」

 言うまでもなく、米国は世界最大の軍需品輸出国。戦闘機に限っても、米国製の機体は日本をはじめ欧州各国、中東でも活躍中だ。

「米国との共同開発になれば、日本は主導権を握られて下請け的存在になってしまう。政府内から“国産なら哨戒機や輸送機があるじゃないか”との声も伝わりますが、近い将来、その調達は頭打ちに。純国産がゼロになれば、国産戦闘機の夢がさらに遠のくのは間違いありません」

 岸田総理はなぜ、米国との共同開発を了承したのか。

 先の政治部デスクが言う。

「次期ジェット練習機には、200機近い需要が見込まれます。支持率低迷にあえぐ岸田総理は米国に国賓待遇で招聘(しょうへい)され、議会で演説する機会も与えられた。一方バイデン政権は11月の大統領選を控えて軍需産業にアピールする材料が欲しかった。日本はしっかり、見返りを求められたというワケ」

 国益すら差し出す鈍感力。

週刊新潮 2024年5月23日号掲載

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