6代目山口組・高山若頭が気を揉む、池田組副本部長への破門状と「手りゅう弾事件」の今後

国内 社会

  • ブックマーク

高山清司若頭が気を揉んでいる

 田中副本部長と組織との関係悪化を物語るように5月10日付で破門状が出た。写真はその現物である。そして田中副本部長は16日になって警察に引退届を出し、カタギとなっている。

「田中副本部長としては、池田組長への恨みつらみを晴らすために自身が組織を離れてカタギになった方がよいと判断したのでしょう。どこかのタイミングで組織を辞めてヤクザから足を洗おうという算段がある中で、その背中を押すことになったのが、兄弟分の前谷若頭の凶行だった可能性がありますね」

 と、竹垣悟氏(元山口組系義竜会会長で、現在はNPO法人「五仁會」を主宰)。

「手りゅう弾事件については、6代目山口組傘下組織の組員が別件で身柄を取られていると聞きました。今後どうなるかわかりませんが、高山清司若頭が気を揉んでいることは間違いないでしょうね」(同)

「高山清司若頭が気を揉んでいる」というのは、6代目山口組が特定抗争指定暴力団に指定されていることと関係があるという。暴力団の行動範囲を著しく制限するもので、高山若頭はいち早く特定指定から外れたいと考えているとされる。

メンツ関連

 暴力団の基本は「やられたらやり返す」だ。そうしなければナメられる。メンツが第一の暴力団にとってナメられるのは死活問題だ。

 暴力団の論理からすれば、前谷若頭の銃撃に対して報復するのは当然の行為なのだが、それを野放しにして完遂させれば組織としての責任を問われ、特定抗争指定の解除など望むべくもない。高山若頭がそういったジレンマを抱えていることも想定されるだろう。むろん「やられたらやり返す」「メンツが第一」等々、いずれもカタギにとっては関係のない事情であり、市井の人々が巻き込まれないことを祈るばかりである。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。