もはや「芸能事務所」はオワコンなのか? “倒産急増”のウラにあった「コロナ」と「コンプラ」の二重苦とは
新たな方向性を示す事務所も
藤井氏によれば、「そもそも芸能人は“信用力”の面で厳しい立場にある」という。
「会社員の場合、定期的な昇給やボーナス、退職金などが見込めますが、浮き沈みの激しい世界にいる芸能人は、どれだけ知名度があっても未来の収入が保証されません。そのため、売れっ子芸人が住宅ローンの審査に落ちたというエピソードが定期的に話題になるわけです。そうした人気商売ゆえの苦労に加え、厳しいコンプライアンスまで求められたら……。品行方正を厳しく求められる風潮のなか、芸能界で勝負することを躊躇する若者が増えるのは当然かもしれません」
そうなると、“芸能プロはオワコン”という声に納得してしまいそうになるが……。
「芸能プロは、イベントの企画・運営や、出演番組やCMの交渉など多忙なタレント活動のマネジメント、トラブルの対応などの必要性から不可欠な存在ではありますが、将来の市場の変化への対応が求められます」