岩田剛典、井浦新、板谷由夏、本田翼などなど…ドラマで掛け持ち出演する俳優が急増しているのはなぜか

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 今年の春ドラマは、記憶喪失を扱った作品ばかり──話題のニュースになったことは記憶に新しい。デイリー新潮も4月25日、「春ドラマは『記憶喪失』『ミステリー』がたくさん…単なる偶然ではないテレビ局の思惑」との記事を配信した。

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 ストーリーに記憶喪失が登場するテレビドラマは全部で5本もあるのだが、それはさておき、被っているのはドラマの設定だけでないのだ。民放キー局のプロデューサーが言う。

「今、地上波で放送されているテレビドラマのうち、重要な役どころで、人気俳優の“掛け持ち出演”が目立っているのです。例えばNHKの朝ドラ『虎に翼』に出演している岩田剛典さんは、主演の伊藤沙莉さんが演じる日本初の女性弁護士・猪爪寅子の法曹仲間という重要な役を担当しています。ところが岩田さんは、TBSの日曜劇場『アンチヒーロー』にも出演しており、おまけに第1話と第2話では主人公級という、極めて重要な役どころである殺人事件の被告を演じました」

 同じく「虎に翼」で伊藤の父親役を担当している岡部たかしも、例の“記憶喪失モノ”ドラマである「約束 〜16年目の真実〜」(日本テレビ/読売テレビ制作)にも出演している。

 岡部が「約束」で演じているのは、主演・中村アンの上司役。かたやヒロインの父親役、こなたヒロインの上司役と、2本のドラマで妙にイメージが似ているとの声も多いという。

佐々木蔵之介も上川隆也も

「父親」というキーワードが被ったケースもある。佐々木蔵之介は大河ドラマ「光る君へ」(NHK)では藤原宣孝の役を務めており、こちらは主演の吉高由里子が演じる紫式部の父親の友人。そして「Destiny」(テレビ朝日)でも佐々木は主演の石原さとみの父親役を演じている。

 佐々木が1週間のうち火曜と日曜のドラマに出演するだけでも珍しい。おまけに、どちらも「父親」と関係のある役だ。これは多分、前代未聞のことだろう。

 まだまだある。「光る君へ」で藤原道隆を演じた井浦新は、やはり“記憶喪失モノ”の「アンメット─ある脳外科医の日記─」(フジテレビ/カンテレ制作)では脳外科医の役だ。

 同じく「光る君へ」では高階貴子役の板谷由夏が「東京タワー」(テレ朝)に出演。藤原行成役の渡辺大知が「イップス」(フジ)に出演、という具合だ。

 その「イップス」には染谷将太が出演しており、彼は「滅相も無い」(TBS/毎日放送制作)と掛け持ちしている。

 上川隆也は「Believe─君にかける橋─」(テレ朝)と「花咲舞が黙ってない」(日テレ)を掛け持ち。本田翼も「6秒間の軌跡〜花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱」(テレ朝)と「ブルーモーメント」(フジ)で掛け持ち……。

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