M-1王者が告発した「MC高齢化」「ギャラの世代間格差」問題 現役テレビマンが明かす「大御所が居座り続ける理由」と人気MCに求められる意外な「資質」とは

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MC候補の「選別」基準

 若手芸人の間では「ポストの空かない」MC枠を追い求める行為に虚しさを感じる者が増えているというが、別の現役テレビ局員は、加速する若者の“テレビ離れ”と高齢視聴者のボリューム増によって、MCに求められる「資質」そのものが変わりつつあると話す。

「業界内でいま、『ダウンタウン』や『くりぃむしちゅー』につながる“大御所MC”候補として名前の挙がる筆頭が、お笑いコンビの『千鳥』です。とくに大悟さんは豪快な性格ながら“愛されキャラ”として認知され、岡山県の“何もない島”出身という経歴も高齢世代に好印象を与えている」

 一方で、“ネクスト千鳥”と囁かれる人気のお笑いコンビ「かまいたち」「見取り図」「ニューヨーク」らの評価は揺れ動いているという。

「3グループとも若い世代に人気がありますが、彼らのようにエッジの効いた笑いができる芸人は、逆にゴールデン帯を任せるのに若干の不安が残る。いまのテレビでは“イケイケ感”や“はっちゃけ感”が強すぎると、何かのキッカケで容易に視聴者の反感を呼びかねない。むしろアンガールズの田中卓志さん(48)や大久保佳代子さん(53)のように対応にソツがなく、アクシデントが起きても笑いで予定調和へと引き戻すことのできる“叩き上げ”タイプが重宝される時代。過剰な自主規制やコンプラの弊害と非難されるかもしれませんが、要はそれだけテレビ局が“打たれ弱く”なっているということ」(同)

 それでも“狭き門”のMCを目指すタレントはまだ存在し、それが斜陽のテレビにとって「希望と自信」につながっているという。

デイリー新潮編集部

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