未だ消えぬ「吉田正尚」の放出情報“舞台裏” レッドソックスの評価はなぜ低いのか

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トレード期限は7月31日

 今季のトレード期限は7月31日午後4時(米東部時間)となった。吉田はオリックス時代からスロースターターである。今季も調子が上向いてきたと思った矢先のケガだった。米メディアが予想する6月上旬の復帰がかなった場合、トレード期限が迫った7月には打撃は上向いているかもしれない。

「ケガの診断なんですが、4月28日の試合で痛めた直後はチームドクターが診て、慎重を期すために、もう一度診てもらいました。さらに吉田側の要望で、代理人のボラス氏が信頼を寄せる病院で、3度目の診断を受けています」(前出・同)

 5月12日の球団発表やコーラ監督が復帰時期を含めた取材に応じたのは、この3度目の診断後だった。診断結果を待っての発表となったわけだが、吉田は以下のコメントを出し、安堵の表情を見せていたという。

「3人のドクターに診てもらって意見が割れると不安なところでしたが、3人ともある程度、意見が一緒だった」

 野球選手が親指の腱を炎症させるケガを負うケースは珍しいという。もっとも選手は試合に出てナンボだ。3度目の診断まで求めたことで、「そこまでする必要があったのか? 診断の結果以上に痛みを感じているのではないか」と勘ぐる声も出始めている。

「ケガを負った次の試合(4月30日)では、吉田のほうからバットを振る際に違和感があるとの申し出がありました。チームドクターの報告が深刻ではなかったので、コーラ監督は出場を打診しましたが、大事を取ることになったんです」(前出・同)

 昨季は87試合でレフトの守備に就いたが、守備難の評価により、出場機会も減ってきた。吉田は日本メディアの取材で、

「チームでも隣にいたやつがいなくなるとか、当たり前だって聞いていたし、こっちに来てすごくわかった。本当に必要とされる場所、働く場所がたくさんあって、そこで活躍できるようプレーするだけ」

 と語っている。吉田自身はチームに貢献してきたつもりでも、厳しい評価も聞かされている。レッドソックスはどんな決断を下すのか。

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