「チーズは最強のアンチエイジング食品」 実はダイエット食材で認知症予防効果も

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チーズこそ「最強のアンチエイジング食品」

 さまざまな健康効果をもたらす上に、“カゼインの奇跡”による独特の加熱時の糸引き性の食感と熟成チーズ中のうま味成分(グルタミン酸)で食が細った人も食欲をそそられ、かつ歯を失った人でもそしゃくしやすい――。チーズこそ「最強のアンチエイジング食品」と言っても差し支えないでしょう。にもかかわらず、日本ではどうしても「食事」というよりも「おつまみ」の感覚が強く、同じ乳製品であるヨーグルトと比較しても地味で「脇役」の座に甘んじているようです。

 これまで繰り返し説明してきたように、チーズはさまざまな優れた機能性が明らかになっている上に、健康に役立つ未知のペプチドがまだ多く存在することも分かっています。

 高齢化がますます進む社会において、みなさんがチーズを「主役」にして下さることで、日本人にさらなる健康長寿がもたらされることは間違いありません。

齋藤忠夫(さいとうただお)
東北大学名誉教授。1952年生まれ。東北大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士。日本酪農科学会会長、アジア乳酸菌学会連合会長、日本農芸化学会フェロー等に就く。乳製品に関する研究の第一人者で、著作『チーズの科学』、『ヨーグルトの事典』(共編)等がある。

週刊新潮 2024年5月16日号掲載

特別読物「認知症予防の有効成分が判明 ヨーグルト以上の機能性! 最強のアンチエイジング食品は『チーズ』」より

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