ドリカム35周年ツアーに出演決定… 神保彰が語る“僕のドラム人生”「奏法自体は若い頃と全く変わってきている」

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オンラインも活用

 コロナ禍以降は、それまで全国を回っていたツアーも中止せざるを得なくなり、「何ができるか」と考えて始めたのが、ユーチューブで展開する『OUCHI DE JIMBO』と題するオンライン配信だ。「オンラインではあるけれど、チャットなどを通じてコアなファンの方との関係性をずっと維持できる」と実感。コロナ前までの全国津々浦々のライブハウスを回るツアーは「今ならできるけれど、5年後、10年後を考えたら体力的に厳しくなる」とコロナの時期を機にやめ、代わりに中小規模のホールを回るツアーを年間10本程度行う形で、オンラインとリアルの両軸での活動を続ける。

 その『OUCHI DE JIMBO』で発表されたのが、今年9月から始まるドリカムのツアー「ウラワン」へのゲストドラマーとしての参加だ。生配信で発表されるやいなや、「ええええええ?」「すごーい!」など多くの喜びの声がチャットで上がった。

 さらに、『ミュージックステーション』風のタモリの真似をする中村の振りでワンマンオーケストラでの『うれしい!たのしい!大好き』を披露。コード進行などもプログラミングで組み込む「ワンマンオーケストラ」の真髄を見せた。

 ドリカムの「ウラワン」は、“これでもか!”とばかりにヒット曲が並ぶ「ドリカムワンダーランド」の裏バージョンとして、ファンに愛される隠れた名曲を集めたライブとして大人気を博しているだけに、本番で神保がどんな曲を叩くのかも気になるところだ。

いつまで叩けるか

「実は僕も前期高齢者に入ったんですよ」

 こう言って笑う神保。ドリカムのライブへの参加を持ち出すまでもなく、まだまだ現役バリバリのドラマーだが、自身が抱えるテーマには「いつまで現役の演奏家でいられるか」というものがある。

「人によって年齢でどうなるかは本当に未知数。その意味では健康管理というのは、音楽家のかなり大事な仕事になる」と断言し、「いかに長く現役で演奏を続けられるかは自分にとっての挑戦だ」と話す。

 ただ演奏するだけではない。「70歳にしては、とか80歳にしては、のような見られ方ではなく、今までの演奏レベルを下げずに続けられるか」を自身に課している。91歳にしてアルバムを発売したサックスプレーヤーの渡辺貞夫を例に挙げ、「ナベサダさんのように、全然衰えを知らない。あんなふうになりたいです」と目標を掲げる。

 演奏のレベルを下げない、とは、決して若い頃の演奏のまま、という意味ではない。

「奏法自体は若い頃と全く変わってきているんです。若いときの力任せの演奏ではなく、どんどん脱力する方向に奏法を見直してきた。今はいかに脱力して、いかにドラムに鳴ってもらうか、いかに響かせるかを念頭に置いています」

 前述の『うれしい!…』でも、いい意味で脱力した神保の演奏が見られ、中村を目当てに配信を見たドリカムファンらも魅了した。また新たな魅力をまとう神保のドラムが、新しいファンを引き込もうとしている。

デイリー新潮編集部

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