那須2遺体事件、娘の内縁の夫は「死刑か無期刑」 元俳優・若山耀人が極刑になる可能性は

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共謀共同正犯

 現在、逮捕されているのは関根容疑者に加え、前田亮(36)、佐々木光(28)、平山綾拳(りょうけん・25)、姜光紀(カングァンギ・20)、若山耀人(きらと・20)の計6名である。

 殺害を首謀したのは関根容疑者で、犯行現場とみられる空き家に夫妻を連れて行ったのが前田容疑者。関根容疑者から報酬を受け取り、平山容疑者に指示を出したのが佐々木容疑者で、平山容疑者が車や殺害道具を準備し、姜容疑者と若山容疑者に実行を依頼――これが当局のみる“役割分担”だ。

 また、平山容疑者の供述によれば、報酬は合わせて1500万円。取り分は佐々木容疑者が100万円、自身が900万円、姜容疑者と若山容疑者が250万円ずつだという。

 当初、6人の容疑は死体損壊だったが、11日、平山容疑者が殺人容疑で再逮捕された。

「今後、残り5名も殺人容疑で再逮捕されるのは確実です。現在の捜査によれば、実際に手を下したのは姜と若山で、関根、前田、佐々木、平山が犯行現場にいたかどうかはまだ不明。とはいえ、当局はその4名について、殺害の実行行為がなかったとしても謀議を行った事実があり、共謀共同正犯として殺人罪に問えると判断しているのです」(社会部記者)

6人の量刑は

 ではこの見立てのまま、彼らが“同じ罪”で起訴された場合、果たして6人の量刑はどうなるのか。殺しを主導した関根容疑者と、金に目がくらんだ他5人は“同じ罰”を受けることになるのか。

「原則で言えば、最も量刑が重くなるのは、首謀者である関根になるでしょう」

 とは、元検事で弁護士の落合洋司氏である。

「殺人の被害者二人というのは、死刑と無期刑のボーダーラインとされています」

 他の容疑者について元東京高検検事の川口克已弁護士は、

「実行部隊の司令塔的立場ともみられる佐々木についても、関根と同様、死刑か無期となってもおかしくない。有期刑に落ちたとしても、上限の30年に近い数字が考えられます」

 さらには、

「実行犯の姜と若山については死刑や無期の可能性もありますが、殺害手段などにつき、彼らの裁量による余地が少なければ減軽され、20年ないし30年の有期刑にとどまることもあるかもしれません。仲介役の平山についても自首していることから減軽も考えられ、20年前後の可能性もある。前田についてはやや従属的な関与の可能性があり、20年以下ということも考えられますね」(同)

 いずれにせよポイントは、

「それぞれの役割や積極性、利得の多寡、事件解決への貢献具合。これらがどう評価されるか。そのため、6名が互いに罪をなすり付け合うような供述をすることは大いに考えられます」(落合弁護士)

 と言うのである。

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