相次ぐ解散、押し寄せる韓国勢…ガールズグループ“戦国時代” 超敏腕Pが確信した“とんでもない”メンバーに注目
SKY-HIプロデュース
歌手でラッパーのSKY-HI(スカイハイ、日高光啓)がCEOを務める音楽事務所&レーベル・BMSGの新たなチャレンジに業界の注目が集まっている。日本テレビと組んでこの夏からガールズグループオーディション「No No Girls」をスタートさせるからだ。
【写真】「みんな大優勝」「かわいー」の声…衝撃のデビューを果たした11人組グループ
2021年に7人組ボーイズグループ・BE:FIRST(ビーファースト)をデビューさせ、今年3月には東京ドーム2日連続公演を成功させたことで、SKY-HIのプロデュース手腕は高く評価されているが、ガールズグループを手がけるとなると難題山積だ。
ベテラン音楽ライターがこう指摘する。
「昨年11月4日に日本テレビ主催で開催された『バズリズム LIVE 2023』のラッパー・ちゃんみなのステージに、SKY-HIがサプライズ出演し、ガールズグループのオーディションプロジェクトを電撃発表しました。すると、BE:FIRSTの女性ファンから強い不満が表明されたんです。男性アイドルのために使ったおカネが、女性アイドルのデビューに流用されるとなると納得できないということなんでしょう。せめて、3月の東京ドーム公演が無事終わるまで待てなかったのかとネットには厳しい声があふれました」
ガールズグループの競争はここ数年、激化の一途だ。乃木坂46、櫻坂46、日向坂46など坂道系に加え、K-POPのガールズグループが続々と日本に進出。東京ドーム公演だけ見ても、昨年4月にBLACKPINK、8月にaespa(エスパ)が開催。今年は6月にNewJeans、8月にaespaの日本ツアー追加公演、9月にIVE初の世界ツアーの東京公演などが控えている。
さらに吉本興業と韓国大手エンタメ企業CJENMによる合弁会社・LAPONEエンタテインメントが手掛けるサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」から誕生した同社初の11人組ガールズグループ・ME:I(ミーアイ)も4月にデビュー。いきなり「オリコン週間合算シングルランキング」で1位を獲得。当初から海外マーケットを狙って、英語詞の楽曲を発表しているエイベックスのXGも、国内で人気を広げるなど、激しい競争が繰り広げられている。
世界の音楽市場へ
そんなマーケットに殴り込みをかける形となったSKY-HIは4月15日に、「東京を拠点に、世界の音楽市場へ。」と題したYouTube公式動画を配信。ガールズグループを手がける狙いについて「現行の日本の芸能システムだと輝く場所を見つけられない女の子がたくさんいました。とんでもない方々が応募してくれて震える思いです。間違いなく時代を動かす歴史を変えるグループが誕生すると思います」と熱く語った。
ただ、さながら男子校のような男臭さが漂うBMSGの中からガールズグループの育成が語られるのは少々場違いな感じがするのも確か。
さらに気になるのはガールズグループ全盛の中、解散に追い込まれるガールズグループが相次いでいることだ。2015年にデビューしたBiSH(ビッシュ)は昨年6月に解散。でんぱ組.incも25年頭のラストライブでエンディングを迎えると発表したばかり。
中でも注目されたのがEXILEや三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、GENERATIONS、THE RAMPAGEらを擁する大手芸能事務所LDHに所属している5人組ガールズグループ・MOONCHILD(ムーンチャイルド)が4月末で解散する、というニュース。デビューからわずか11か月というからあまりに短命だ。
同グループはLDHのOMIこと登坂広臣(三代目 J SOUL BROTHERS)と、BTSが所属する韓国の芸能事務所・HYBEの日本法人HYBE LABELS JAPANが初めて共同プロデュース。オーディションの様子はテレビ東京系で放送された。
「HYBEが関わっていたこともあり世界進出への期待がかかりましたが、実際にはHYBEは審査に参加した程度でプロモーションにはほとんどタッチしていません。LDH任せとなった結果、案の定ヒット曲は生まれずメンバーの体調不良も重なって解散という決断となりました」(前出の音楽ライター)。
LDHでは11年デビューのE-girls(イー・ガールズ)が20年に解散。ソニーとの共同プロジェクトとして生まれた新世代ガールズグループ・Girls2(ガールズガールズ)の元メンバーで「おはガール」を務めていた石井蘭は退所後、オーディションを経てME:Iとして再デビューを果たした。同グループではダンスリーダーに就任しアイドル街道を驀進(ばくしん)中だ。
「結局、LDHは惜しい才能を手放してしまったというわけです。BMSGがガールズグループを手がけることにファンの間で不満が出ているのはLDHのこうした前例があるからです」(スポーツ紙デスク)
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