再び帰国のヘンリー王子はチャールズ国王と「会わなかった」のか「会えなかった」のか

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「いつもすべては他人のせい」と批判

 チャールズ国王が「私的な問題より公務を優先したからだ」と主張するのは、王室評論家のロバート・ジョブソン 氏である。ジョブソン氏は英紙「ザ・サン」への寄稿で、チャールズ国王が10日、慈善事業に関する件でデヴィッド・ベッカム氏と会談したことは「国王の見識ある判断を反映している」と綴った。加えて、ヘンリー王子とメーガン妃が2018年からベッカム夫妻と不仲に転じていることから「ある種の皮肉もある」という。

 米ニュースサイト「デイリー・ビースト」は、ヘンリー王子が回想録『Spare』でカミラ王妃をこき下ろしたからだと報じた。証言したのはチャールズ国王夫妻 とウィリアム皇太子夫妻の友人。バッキンガム宮殿の元スタッフも、チャールズ国王が対面を拒絶したように読めるヘンリー王子側の発表を「いつもすべては他人のせい」「会えないのは自分が家族を売り飛ばしたからだと知っているはずだ」と批判した。

 同メディアは別記事でも、チャールズ国王がワーキング・ロイヤル(公務に従事する王族)に対し「ガーデンパーティへの出席を求めた」としている。ただし、この記事に登場するバッキンガム宮殿の元スタッフは、そうした行為は王室が「自分たちにとって損になることをした典型例です。なぜならインビクタス・ゲームは明らかに王室が支援すべきタイプの組織ですから」と王室側を批判した。

王室所有の邸宅での滞在を蹴ってホテルへ?

 国王としての立場を優先した結果が冷遇になったのか、それとも冷遇が主目的だったのか。チャールズ国王の友人は英紙「タイムズ」の日曜版「サンデー・タイムズ」に対し、チャールズ国王はヘンリー王子が求めた王室所有の邸宅での滞在を許可していたが、ヘンリー王子はなぜかホテル滞在を選んだと明かした。

 その上で、チャールズ国王の多忙さを考慮すれば、王室所有の邸宅に滞在したほうが対面の機会を作りやすかったはずだとも指摘している。また、知る限りではヘンリー王子がチャールズ国王との対面を希望したり、セントポール寺院での記念式典に招待したりといった事実はなかったという。

 対してヘンリー王子側は、チャールズ国王が闘病中にもかかわらず慌ただしい予定をこなしたため対面できず、困惑していると述べた。たとえヘンリー王子からの対面希望が見過ごされたとしても、チャールズ国王から希望することはなかったのかとの疑問も呈している。

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