女子小学生向け「キラキラ系実用書」が男性にもヒット “11万部突破”の理由を担当者に聞いた
小学生も大人も同じ悩み?
大人にも響いた理由については、編集担当の老沼さんも「謎です」とのこと。
「小学生を対象にアンケートを取ったところ、一番の悩みは人間関係で、その次が体のことという結果でした。悩みの内容は、私が小学生だった頃と驚くほど似ていて、時代が変わっても悩みって大きくは変わらないみたいです。今回の反響を考えると、対人関係やコミュニケーションに不安を感じているのは、小学生だけでなく、大人も同じということなのでしょうか」
もっとも、ブームになったことで、「かわいくなることを押し付けている」「ジェンダーレスの時代に女の子にだけ常識を押し付けるのはどうなのか」といった批判が寄せられたこともあった。
「タイトルを分かりやすくしたのは、手に取ってもらいやすいようにする工夫でした。中身を読んで頂くと『女の子はこうあるべき』と押し付ける内容ではないということが伝わるのではないかと思います。例えば、服装に合わせた仕草やマナーは、男女関係なく大事だと思います。スカートをは いている時に足を開いて座ると、事件や事故に巻き込まれてしまう可能性もあるので、マナーを守ることは、自分を守ることにもつながる。とはいえ、この本は5年前に発売されたものなので、今になるともう少し表現に気を使った方がいいのではと思うところもあります」
『かわいいのルール』から始まったハピかわシリーズは、『こころのルール』『ことばのルール』『うらない大事典』『かたづけのルール』『お菓子のレシピ』『心理テストBook』『文字・イラストBook』など計8冊が刊行されている。
「シリーズを通して伝えたいことは、『自分のことを好きになろう』『他者との出会いで人は変わっていく』というメッセージです。多感な時期の子どもたちにぜひ読んでもらいたいです」