「親の七光り」で悪目立ちの市村優汰に不安の声 愛される親バカとそうでない親バカの違いとは

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キャラ先行に見えてプレイヤーぶりが評価された高橋真麻やMatt 飽和状態の2世界で穴場は「バカ息子」枠?

「踊る!さんま御殿!!」ではおなじみだが、デビューした2世はついつい「キャラ」を打ち出すことにとらわれ、親のカネとコネ自慢かモテモテエピソードを繰り広げてしまったりする。ただ、実際に「キャラ」が評価されるのは、「プレイヤー」の一面を持っている2世だけではないだろうか。

 親バカといえば高橋英樹さん・真麻さん親子も有名だが、高橋家もまた、真麻さんの体を張った「プレイヤー」ぶりが、キャラの確立につながった印象が強い。コネ入社とささやかれながらフジテレビの女子アナになった真麻さんに、当初の風当たりは強く、歌が上手なキャラとしてイベントで歌う姿に眉をひそめる視聴者は多かった。

 しかし、報道番組での落ち着いた原稿読みが評価され、フリー転身後に親子共演となった「隅田川花火大会」のゲリラ豪雨に打たれながらの中継で「伝説」に。のちに「理想の親子」ランキングの常連になった。

 キャラ先行と思われがちなMattさんも、美容オタクという「プレイヤー」面が徐々に評価されてきた人だ。Mattメイクを施された父・桑田真澄さんと共演したCMも話題になった。CM総合研究所によれば、2023年1月前期のCM好感度(銘柄別)で1位を獲得するほどだったという。

 SNS全盛期の今、親の人気と子どものブレイクは、親子双方にメリットがある。プレイヤーとして実績を積むより、親の名前を使うほうが手っ取り早い。だからついつい親バカになってしまうのも分かるが、見た目の良さやコネの強さがチラつく「キャラ」が先行し続けると、ただの「バカ」と見られて共倒れになってしまう。

 ただし、2世だけに許される「バカ」もある。「偉大なる親を持つバカ息子」枠、石原良純さんや長嶋一茂さんがいる席である。実のところ、彼らは彼らでバカ息子っぷりをずっと演じ続けている「名プレイヤー」だけに、次に続く胆力ある2世はなかなか現れない。飽和状態の2世界を制するのは、親譲りの金でもコネでも美貌でもなく、「バカ」を演じられるマインドと体力ということなのかもしれない。

冨士海ネコ(ライター)

デイリー新潮編集部

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