静岡県知事選で茂木幹事長が不可解な動き…小渕選対委員長は呆れ顔で「推薦出ちゃったよ」

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“推薦出ちゃったよ、どうするんだろうね”

「党本部の推薦が決まった後、選対委員長である小渕優子さんは“推薦出ちゃったよ、どうするんだろうね”と周囲に漏らし、あきれ顔でした。小渕さんはほかの党幹部とともに本部推薦には慎重だったんです。これで与野党対決構図が演出されてしまい、負けた時のダメージが大きくなりますから」(同)

 推薦が決まった翌日の9日、朝日新聞では以下のような党幹部のコメントが紹介されている。

「大村氏が負ければ、推薦をしなくても『自民の敗北だ』と言われるんだから勝負することにした」

 先の関係者が続ける。

「この言葉は党幹部の総意というわけではないでしょう。茂木さんは“県連が推薦してくれと言うんだから”“推薦しないと逃げたと言われる”などと周囲に漏らし、積極的に党本部推薦を進めていた、というわけなんです。朝日の党幹部のコメントは茂木さんじゃないですかね」

 ところが、こうした茂木氏の言葉を額面通りに受け止めている者は党本部にはいない。調査では数ポイント差になっているとはいえ、勝てるかどうかは極めて不透明な状況だからだ。

 実際、野党幹部は、

「大村さんは元官僚だけに必ずしも演説が上手ではないし、世論調査もこちらが優勢。油断だけはしないようにと思っていますが……」

 と漏らす。

“だから岸田政権はダメなんだ”

 半ば強引に党本部の推薦を出すために動いた茂木氏の心中は、

「茂木さんは“勝てそうだから党本部の推薦を出した”のではなく、むしろ4連敗になった時の政権ダメージをより深くしようとしている、とまで言われています。県知事選で推薦を出しておけば、運よく勝っても“茂木さんが推薦を出したおかげ”となりますし、負ければ4連敗で“だから岸田政権はダメなんだ”となる。ただし、負けた場合は、選挙の陣頭指揮は幹事長ですから、茂木さんの責任ということにもなります」(先のデスク)
 
 自身がリスクを負うことにもなるが、

「茂木さんは今年9月の自民党総裁選への出馬を狙っていますが、茂木派は離脱者が出て、うまくまとまっていない。正直、総裁選への展望が見えず、本人はかなり焦っているようです。茂木さんは他派閥の若手中堅とも飲みにいったりしているものの、党内での支持が広がっているわけでもなく、このままだと岸田再選になってしまいかねないという危機感もあるんですよ。茂木さんからすれば、岸田総理をおろすためには、なりふり構っていられないのです。県連からの突き上げもあり、そうした焦りが今回の対応につながったのでしょう」(同)

デイリー新潮編集部

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