「観光公害」は続くよいつまでも 「朝8時前からいろんな言語が非常にうるさい」とこぼす住民も
混雑緩和の“迂回ルート”設定も…次は「騒音被害」
歴史的な円安に加えて、GWは最長で10連休となったこともあって、日本各地の観光スポットはヒトであふれかえった。オーバーツーリズムへの対応は喫緊の課題といえる。鎌倉では、昨年のGWには江ノ電に観光客が殺到し、乗車するだけで45分もかかったという。そこで今年のGWには国交省の肝いりで徒歩による迂回(うかい)路を設定。江ノ電に乗って鎌倉大仏や長谷寺を目指す観光客を別ルートに誘導し混雑を緩和する作戦に出た。
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迂回路は御成通り経由の海側のルートと住宅街を抜けていく山側のルートの2本で、それぞれ徒歩約30分の道のり。今年のGW、江ノ電は、比較的スムーズに運行したというから、国交省の狙いは当たったかに見える。では、少なくない観光客が誘導された迂回路では何が起こっていたか。
昨年のGWと比べ、目に見えて観光客が増えた山側迂回路の近隣住民に話を聞くと、
「朝8時前から、英語、中国語、スペイン語、その他いろんな言語が通りから聞こえてきて、非常にうるさい」
とこぼす。言語のバラエティーはさておき、せっかくの休日、早朝から人の声が絶えず聞こえてくるストレスは相当なものだろう。そのうえ行政からの事前告知もなかったというから驚きだ。どうやら観光客を右から左にさばいただけで、問題解決とはいかないようだ。
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