マンデラ元大統領追悼式典の「デタラメ手話通訳」が俳優に? 騒動後、精神病院に入院

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 過去に世間を騒がせたニュースの主役たち。人々の記憶が薄れかけた頃に、改めて彼らに光を当てる企画といえば「あの人は今」だ。今回紹介するのは、2013年に南アフリカで行われた故ネルソン・マンデラ元大統領の追悼式典で「デタラメ手話通訳」を披露して世界的に話題となった男性のその後についてである。

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〈パーティーを始めようぜ!〉〈大きな魚、小さな魚、段ボール箱!〉〈もうすぐキスがやってくるから!〉

 2013年12月に南アフリカで行われた故ネルソン・マンデラ元大統領の追悼式典。アメリカのオバマ大統領(当時)など各国のトップが次々と哀悼の意を表する傍らで、懸命に身振り手振りをする一人の男性。健常者には「手話通訳」にしか見えなかったが、手話を使う聴覚障害者たちには一目瞭然であった。

 この男、デタラメだ!

 後に海外メディアが彼の手の動きを“解読”したところ、冒頭で紹介したような荒唐無稽な単語の羅列にしかならなかったというから、あきれを通り越して感心すらしてしまう。世界中に中継される大舞台で、臆することなくデタラメな手話を披露したこの男。一体何者なのか。

殺人未遂や暗殺の嫌疑までかけられた過去が

 男の名はタマサンカ・ジャンティという。当時34歳の自称・手話通訳は、騒動直後、自らが統合失調症を患っていることを明かした上で、次のように語った。

〈式典の会場に天使が入ってくるのが見えたんだ〉〈私の周りにはたくさんの武装警察がいた。パニックになって祖国に恥をかかせないよう、この問題に対処しないといけなかった〉

 一方、自分の手話にはたいそう自信があるようで、

〈自分は手話のチャンピオンだ〉〈これまで誰からも問題を指摘されたことはなかった〉

 だが世界が注目したのは、“デタラメ手話通訳”の弁明などではなかった。この男はそもそも、どのようにしてそうそうたる要人たちの隣に立ったのか。

 調べると、彼には性加害や窃盗、さらには殺人未遂や暗殺の嫌疑までかけられた過去があった。つまり、事態はすぐれて治安上の問題だったのだ。

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