14歳・岩崎恭子を“金メダル”に導いた「意外な一言」とは?(小林信也)

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 1992年バルセロナ五輪、競泳女子200メートル平泳ぎ決勝は、希代のヒロインを誕生させた。

「いままで生きてた中で、いちばん幸せです」

 岩崎恭子、14歳。中学2年生で金メダルを取った少女の真剣な言葉に日本中があっけにとられた。

 午前中に行われた予選で岩崎は世界記録保持者アニタ・ノール(米)にわずか100分の1秒差の2位で決勝に進んだ。突然のシンデレラ登場に誰もが驚き、沸き立った。大会前はほとんど注目されていなかった。...

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