阪神のドラフト方針が正しい?「高卒育成選手」の成功率が10%以下という現実
ルール改正も視野に
もちろん、阪神が全て正しいわけではない。しかしながら、近年育成出身で活躍する選手の大半が、大学や独立リーグへ経ている点を考慮すると、阪神の方針は“筋”が通っている。
短期間で戦力外になったとしても、再びアマチュアで野球をやり直すという選択肢があるが、ここにも大きな問題点がある。一度、ドラフト指名を受けた選手が仮に1年や2年で戦力外となり、勉強し直そうと大学に進学しても、大学野球連盟に所属する硬式野球部でプレーできないルールがある。これは、再チャレンジに向けて、大きな障壁だといえるだろう。
例えば、育成ドラフトで指名された高卒の選手で、支配下に登録されることなく3年以内で戦力外となった場合、大学野球でプレーできるルールの改正を視野に入れて、議論を深めるべきではないだろうか。一度戦力外になっても、大学野球で活躍し、再びプロへ……。そんな再起へのルートが開かれてもいいはずだ。