「世界一受けたい授業」「SHOWチャンネル」が懐かしい…日テレ“土曜改革”は大苦戦のウラ
前番組を下回る
「ゴールデンウイーク中に『with MUSIC』の放送はありませんでしたが、4月27日の放送は個人視聴が2・8%とウラ番組の『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日)の6・4%にも大きく水をあけられました。肝心のコア視聴率も2・3%と『博士ちゃん』の2・5%を下回り、民放最下位となったのです。もちろん『世界一受けたい授業』よりも数字を落としています」
これでは人気長寿番組を終わらせて始めた意味がない。そして夜9時台の新ドラマ枠では、今田美桜が主演の「花咲舞が黙ってない」第3シリーズがスタートした。
「第2シリーズまで主演は杏 でしたが、今シリーズでは人気No.1を争う若手女優の今田を主演に迎えました。視聴率は世帯が7%台で、個人も4%台と悪くありません。ところが、コア視聴率で見ると、直近の5月4日は1・9%しか取れていません。この日は前半30分、ウラで人気アニメの『特別編集版「鬼滅の刃」刀鍛冶の里 敵襲編』(フジテレビ)が重なったということもありましたが、その前週のコア視聴率も1・7%でした。前番組『SHOWチャンネル』の半分以下です」
2010年以来、日テレの土曜夜の顔だった嵐のバラエティ番組「嵐にしやがれ」は、もともと夜10時枠の放送だった。17年4月、夜9時台のドラマ枠を10時台に移すことになったため、この枠に移動した。嵐が活動休止となったため後継番組となったのが、櫻井がMCの「SHOWチャンネル」だ。そして今度は、この土曜夜9時台を再び新たなドラマ枠にするために、「SHOWチャンネル」を終了させたのだが……。
水曜にまで悪影響
「土曜改革から外れた夜10時台のドラマ『街並み照らすヤツら』も、5月4日の世帯視聴率は3・4%でした。この枠では今季、もともとマンガ原作のドラマを放送する予定でした。しかし、昨年10月期に日曜ドラマ枠で放送された『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子さんが脚本のトラブルが原因で自ら命を絶たれたこを重く見て、マンガ原作を見送ることに。急遽、オリジナル脚本として制作したことで宣伝が行き届かなかったことも原因の一つでしょう」
ジャニーズの性加害問題以降、ようやく日テレがSixTONESの森本慎太郎 を主演に起用したドラマだったのだが……。つまり“土曜改革”は上手くいかなかったのだ。
「それだけではありません。土曜9時のドラマ枠は水曜10時のドラマ枠を移動する形で行われ、空いた水曜10時では新番組『世界頂グルメ』が始まりました。そもそもウラ番組にコア視聴率の高い『水曜日のダウンタウン』(TBS)があるためドラマ枠を移動させたはずだったのに、新番組のMCがハライチでは勝ち目がない。実際、5月8日の数字は個人2・9%、コア2・4%でした」
土曜改革が失敗した影響はかなり大きいようだ。
「さすがに上層部もこのままだとマズいと思い、はっきりと人事に打ち出したと言われています。土曜改革の番組はまだスタートしたばかりとはいえ、今後、巻き返すのは厳しいという声が出ています。何とか手を打たないと……」