「黒柳徹子はクイズの答えを知っていた」説の真相 草野仁が明かす「世界ふしぎ発見!」秘話

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“答えを教えていた”説の真相

「黒柳さんの正答率が高かった(通算で約6割)ことから、答えを教えているのではないかと疑われたこともありました。実は出演交渉の際に“収録の1週間前に次の回の大まかなテーマを教えてほしい。少しでも準備をして出演したいので”というご希望があったので、黒柳さんはもちろんのことゲスト全員に同じ条件で始めることになったのです。すると何と毎回、関連書籍を何冊も読んで収録に臨むようになりました。ある時目を赤く充血させたままスタジオに現れたので、どうしたのかと聞いてみたらヨーロッパの古代史の専門書を10時間以上読んできたという。その番組に真剣に向き合う姿勢は本当に頭が下がりました。

 一方でご存じのように野々村真君は、正答率が高くなかった。最初の頃は間違ってばかりで、会議で“交代してもらったほうがいいのでは”という意見も出たのです。でも、私が“解答者全員の出来がいい必要はない”と反対したら、3カ月様子を見ることに。すると、彼のお母さん世代の女性視聴者が熱心に支持してくれた。懸命に答える姿が好感されて、レギュラーに定着したのです。

「100歳が目標」

 当時、似ている番組として『なるほど!ザ・ワールド』(フジ系)がありましたが、向こうは視聴率30%を記録するお化け番組。こちらは3%台と低迷したこともありました。でも(スポンサーの)日立の宣伝部長さんが、“慌てる必要はない”と言ってくれたのが大きかった。やがて視聴率は2桁に乗り、反対に『なるほど!~』はコンセプトを変えたこともあって、数字を落としてしまいました。『ふしぎ発見!』も終わる1年ほど前から、『ヒトシ君人形』を没収する“ボッシュート”をやめてしまったのですが、コンセプトまで崩すのは良くなかったかもしれません」

 合計1700回余りの放送ではお蔵入りになったロケもある。

「例えば、元大関の栃ノ心の故郷・ジョージア(グルジア)を取り上げた回(2018年)です。8000年前から世界最古のワイン作りが行われており、その製法はかめを地中に保管しておくという独特なもの。貴重な映像を撮ることができたのですが番組ではその部分に十分に時間を割くことができず、もう少し歴史を見てみたかったと思います。

 以前ほどではありませんが、エアロバイクや腹筋は毎日行っており、ウォーキングも続けています。私の父親(数学者)が102歳まで生きたから、私も当面は100歳が目標。日本は世界一の長寿国ですが、自立して生活できる「健康寿命」はそれほどでもない。これからは、それをどうやって延ばすのかについて関心が高まるはずです。だから、次は何をやりたいかと聞かれたら健康長寿番組を司会したいですね」

週刊新潮 2024年5月2・9日号掲載

ワイド特集「黄金狂時代」より

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