元TBS・海保知里アナ「ずっとアングラも良いな」 退社、結婚、移住、出産、子育てで達した境地

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海保知里さんインタビュー第1回

 TBS系「サンデージャポン」「はなまるマーケット」などで活躍した元アナウンサーの海保知里さん(48)。2008年に結婚を機にTBSを退社。その後、2人の子宝に恵まれた。退社直前や退社後は苦しい時期もあったという。現在は子育てを最優先にし、時間のある時に仕事をする日々だ。(インタビュー第1回・全4回)

 小学6年の長女と小学5年の長男の子育てに追われているという海保さん。その合間を縫って、YouTubeで外国人向けに日本を紹介する動画を配信している。帰国子女で、英検1級を持ち、TOEICのスコアは980点。英語はほぼネイティブだ。

「普段、日本語で話しているので、英語でYouTubeをやる時は脳を英語モードに切り替えないといけない。取材相手は日本人で日本語を使います。それを英語に訳すことを繰り替えしますが、それが想像の100倍の大変さでした。子どもたちが小学生なので、悪い見本になってはいけないというプレッシャーもありますね」

 以前から好きだったイラストも自身のSNSで 公開している。

「今はiPadを使って、日常で起きたことを綴っています。自分の中で、日々感じたことを整理するための意味合いもあります。ゆくゆくは子どもたちがそれを見て、『あ、お母さんこんなことをやっていたんだ、こんなことを思って感じていたんだ』ということが分かってくれたらいいですね」

生活の中心は子育て

 イベントの司会など単発の仕事が入る時もあるが、あくまで、現在の生活の中心は子育てだという。

「今は子供たちに寄り添いながら生活をするのが大事だなと思っていて、負担の少ない仕事量にしています。ただ、YouTubeのナレーションは自宅でできるんです。こうした働き方で仕事をしている姿を子どもたちに見せることができるのもいいなと思っています。私が『KAPPABASHI(合羽橋)!』とナレーションしていると、子どもたちも地名を覚え られたり“相乗効果”もありますね」

 自身のSNSのフォロワー数は、著名人としては多くないほうだが、それでいいという。局アナ時代、多くの人気番組に出演してきたからこそ、感じることがあるようだ。

「私、ずっとアングラも良いなと思っているんです。脚光を浴びることが、100%プラスではないことを感じていて……。メジャーになるということは、反面、アンチが増えたり、叩かれたり誹謗中傷 されたりします。私が目立つことによって、子どもに影響が及ぶようなことは避けたいと考えています」

 海保さんが結婚したのは2007年。31歳の時だった。夫は映画会社に勤務する同郷の同じ年。当時の心境をこう振り返る。

「結婚する前は、すごく仕事が忙しい時期でした。自分のやりたいことをやっているのでとても充実感もあり楽しいのですが、体調 を崩したり余裕がなくなる。家に帰っても、毎日資料を読み込んだりVTRをチェックしたり、お仕事でのお付き合いであったり、とにかく仕事優先で身体を休める時間がほとんどありませんでした。その時のモチベーションは残業代で、少しでも将来の貯蓄ができるということ。そんな中、子どもが欲しく て家族を作りたいと思っていたら偶然夫と出会ったんです」

 結婚した翌年にはTBSを退社。夫の仕事の関係で、米ロサンゼルス、のちにニューヨークに移り住んだ。

「すぐに子どもに恵まれるかと思ったらなかなか……。やっぱり人生って、自分の思い描く通りにはいかないなと思いました」

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