ワンコインで「人面石」や「駄菓子屋ゲーム」が楽しめる! “ちょっと変わった体験”が売りの博物館6選

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火炎瓶にゲバ棒も…「成田闘争」を学ぶ

 成田空港開港に至るまでには「三里塚闘争」と呼ばれる激しい反対運動が展開された。新左翼党派が介入すると闘争は過激化し、流血の争いが長く続いた。開港予定日の直前に反対派は管制塔を占拠し、機器を破壊する。このため開港は2カ月ほど遅れることとなった。今では当たり前に利用している成田空港だが、開港までには多くの困難があったのだ。

 そんな苦難の歴史を正確に後世に伝えるため建設されたのが「成田空港 空と大地の歴史館
」(千葉県山武郡芝山町)。当時を知る職員として館のガイド役を務める板橋孝さんは「反対運動という長くつらい時間を再び呼び込まないため、この歴史館がある」と話す。

 日本には幾多の博物館があるが、火炎瓶やゲバ棒などが展示されているところは他にないだろう。成田空港開港の裏面史を知れば、隣接する航空科学博物館で楽しめるさまざまな航空体験もさらに意義深くなるに違いない。入館料は無料。

 興味を持った方はそれぞれ休館日その他ご確認のうえ訪ねてみていただきたい。

撮影・西村 純・福田正紀

週刊新潮 2024年5月2・9日号掲載

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