ワンコインで「人面石」や「駄菓子屋ゲーム」が楽しめる! “ちょっと変わった体験”が売りの博物館6選

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リアルすぎる「古民家模型」

 わらぶき屋根も土塀もすべて実物と同じ方法で作成する。モデルにした実物の家の障子紙が破れていたら、破れたまま再現。いろりにかけられた鉄瓶の蓋は開くし、機織り機はちゃんと動く。そんなリアルに再現された野口英世の生家ほか20分の1サイズの民家など120点余りを作成・展示しているのは「哀愁のふるさと館」(埼玉県秩父市)。館長は逸見雄一さん。

「外観も家の中の小物も、全部自作しています。必要があれば、大工、仏具屋、輪島塗の専門家に学びに行きます。床下のクモの巣は本物のクモに張らせたものです。数年がかりになることも珍しくありません」

 18歳の時に家の模型を作り始め、28歳で勤めていた会社を辞めて古民家模型作りに専念。平成元年にこの施設を造り、作品の展示を始めた。現在は家の模型を販売して生計を立てている。そんな逸見さんは今、大石内蔵助の仮住まいを作成中とのこと。入館料は大人500円。

「砂金採り体験」を楽しむ

 かつて「黄金の国」と称された日本で金採掘が始まったのは戦国時代だった。甲斐金山はその先駆けだったこともあり、竹下登首相時代のふるさと創生資金を用いて、3年がかりで学術的な調査を行った。その成果が収められているのが「甲斐黄金村・湯之奥金山博物館」(山梨県南巨摩郡身延町)である。

「博物館の使命は多くの人に足を運んでもらうことなので、楽しめる仕掛けも多数作っています」と言うのは同館主任学芸員の小松美鈴さん。

 その仕掛けの一つが砂金採り体験(30分700円)で、多い日には数百人が参加するという。初めて体験したと話す年配の女性はコツをつかむと夢中になり、数片の砂金粒をゲットして大喜びしていた。この砂金採り体験に3年通い、100万円以上の砂金を集めたツワモノもいるというから夢が広がる。入館料は500円(体験料別途)。

鉄道好きにはたまらない「時刻表ミュージアム」

 館長兼車掌長の鈴木哲也さんが中学生だった昭和55年から買い始めた時刻表四十数年分に加え、大正14年刊行の時刻表第1号など、買い集めた古い時刻表856冊がそろう「時刻表ミュージアム」(東京都中野区)。さらに車内放送用チャイムのオルゴール、車内表示板各種等々、鉄道好きさえ驚くような珍品がズラリ約1500点並べられている。

 展示だけではなく、見せ方もマニア向けだ。入館時に渡されるのは懐かしい厚紙の切符(硬券)。これに新宿駅で実際に使われていたハサミで切り込みを入れてくれる。耳を澄ますと聞こえるBGMは、特急こだまの車内の音を録音したもの。

「当館は私の個人ミュージアムですが、鉄道を通じて時間旅行を楽しんでもらえる造作になっています」

 懐かしのボックスシートに座り、青春時代の旅の思い出を時刻表で振り返る――鉄道好きには至福の時間が過ごせる。入場料は1組3名まで3000円。

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