「あなたしかいない」で始まり、最後は「借りたっけ?」 40代男性から73万円をだまし取った「22歳・頂き女子」のふてぶてし過ぎる「詐欺LINE」
返す返さないってなに?
だが、Aさんが〈会えない?〉とメッセージを送り続けても、〈テストが…〉〈バイトが…〉〈熱が出て…〉などとことごとく避け続ける加藤容疑者。
やがてAさんが〈借用書の返信や返済をしない場合、まずは弁護士に相談させてもらって、場合によっては警察にも相談させてもらいます〉などと強く警告するようになっても、
〈いずれ返せるようになったら返していきたいけどすぐにはできないからそれを理解してほしいというふうに伝えたよね〉(加藤容疑者からのLINEメッセージ)
〈(お泊まり会をドタキャンしたことについて)誘ってくれたからさ きっとその日になれば大丈夫だー!って最初はいいよって勇気振り絞って言っちゃったの ただ結局嫌で、ごめんね〉(同)
のらりくらりとふてぶてしい返事を続けるのだ。しまいには〈妹が自殺未遂みたいなことをしちゃって…〉とまで言って会うことを拒む始末。
こうして1カ月以上逃げ続けたばかりでなく、8月に入ると逆ギレまでしてきた。
例えば8月26日のやりとりでは、〈貸したお金は帰ってくる?(註・ママ)〉とのAさんの問いかけに、
〈貸した、、?〉
〈ちょっとすぎただけでネチネチ怒って〉
〈高圧的な態度〉
〈え貰う気でっていうか、そうするしかなくない? 結局Aくんから関係もリセットしようとか言われたし〉
9月19日には、
Aさん 〈そうなると、お金は返す気がないってことかな?〉
加藤容疑者 〈返す返さないってなに? 振ったんだからAくん自身が破棄してるよ笑〉
じゃあもうやりとりええかな?
「いつしか、彼女の中ではもらった金ということになっているのです。そして、“私は付き合っているつもりだった”と強弁し、僕から別れを切り出したんだから、お金の件も自ら放棄したんでしょと」
この頃、ニュースで流れていたのが8月末に逮捕された渡辺被告の「頂き女子りりちゃん詐欺マニュアル」だった。9月20日、Aさんは単刀直入にこう尋ねた。
〈確認だけどありさちゃんは、頂き女子のマニュアルを買った?〉
加藤容疑者の返事は、
〈なんじゃそれは〉
〈調べてきたけどさ、一緒にしないでもらっていいかな〉
そして、
〈じゃあもうやりとりええかな?〉
と言い残し連絡を絶ったのだった。
結局、その後Aさんは警察にも相談したが、借用書もなく金をだまし取られた証拠がないと言われ、泣き寝入り状態になってしまったことは前編で書いた通り。最後にAさんはこう悔恨の弁を述べるのであった。
「若い子と付き合いたいと欲に目が眩んだ私がバカでした。ただ、まさか本名まで明かしてこんなに堂々と詐欺をする女がいるとは思いも寄らなかった。婚活で苦労している男性諸氏にお伝えしたいのは、すぐにお金の相談をしてくる女性は怪しいから気をつけろということ。滅多なことでは加藤茶にはなれないのです。73万円は勉強代と考え、今後も素敵な出会いを探し続けるつもりです」
前編【【名古屋】「頂き女子」の門下生か? 67歳から“200万円色恋詐欺”で22歳女が逮捕 “余罪LINE”から浮かび上がる「りりちゃんメソッド」との共通点】に戻る